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月刊「マクロビオティック」磯貝昌寛の正食医学

磯貝昌寛の正食医学

 

第85回:半断食の効用

先日、和道の食養合宿( 半断食)に参加いただいた方々からの感想が届きました。とても意義深いものでしたので、今回は全文を載せさせていただき、解説したいと思います。

 

食養合宿に参加して

約一年前に半断食に参加して以来、2回目の参加です。

昨年の半断食をきっかけに、これまで仕事中に毎日チョコレートやスナック菓子を食べていたのを、ほとんどやめることができました。我慢しているということではなく、なくても大丈夫、それほど食べたいと思わなくなりました。

他にも、週6日間お酒を飲んでいたのが週2回に減り、さらに1回あたりの量も減りました。

普段の食事も、肉や魚はゼロではありませんが野菜中心になりました。約5s減った体重をキープし続けています。一時的に体重が増えることもありますが、簡単に戻るようになってきました。

自分の食事に対する考え方が変わってきました。そして、その延長線上に体質が変わってきたことを実感しています。

夜、寝る前に瞑想も行うようになり、睡眠の質が良くなりました。深い睡眠ができていると感じています。精神的にイライラすることが減ったり、イライラしても切り替えが早くなるなど、合宿をキッカケに色々な変化が出てきました。

今回は、前回の半断食と比べて、3日目に頭痛、だるさ等の排毒反応が出ました。

教えてもらったことを改めて生活に取り入れることで、どんな変化が起こるか楽しみです。

( 東京都在住40代男性)

 

半断食の体験

断食や半断食を経験すると、まずは口腔内をはじめ、腸を中心とする消化管が変化します。私たちの嗜好は腸内環境に大きく左右されています。断食や半断食は腸内環境を入れ替えるのにものすごいハタラキをしているのです。特に、和道での半断食は玄米粥を徹底してよく噛みます。噛むことで唾液がよく出るようになります。唾液は細胞を修復する力を持っていますから、唾液の力との相乗効果で腸内環境を改善させるのです。

舌にある味を感じる器官・味蕾(みらい)も玄米粥をよく噛むことで活性化します。味覚が敏感になりますから、チョコレートやスナック菓子などの濃厚な味は強すぎて、体に合わないものだという正常な感性が働くようになるのです。

腸には神経細胞が脳に次いで多いと云われます。神経細胞は記憶する細胞です。悪循環の食と生活スタイルを良循環へ方向転換するチカラが断食や半断食にはあるのです。よく噛むことは、そのものが瞑想になります。瞑想の習慣がついたことも良い方向に歩み出していることが伺えます。

断食や半断食は定期的に行うことで、毒素を出しやすい( 溜め込みにくい)身体になっていきます。最初の半断食では体感できなかった排毒反応が2回目の半断食で感じることができるようになったのも、毒素を排泄しやすい身体になってきている証です。

 

半断食の効用

私の行っている半断食は、玄米粥を徹底して噛むことからはじまります。最初の一口は200回、2口目からは100回ずつ噛んでいきます。お粥はそれほど噛まずに食べられるものですが、そのお粥をあえて、しっかりと噛むことが重要なのです。普通に炊いた玄米ご飯をよく噛むよりも、お粥をよく噛んだ方が唾液がたくさん出てきます。お粥の水分が
「呼び水」となって唾液を湧出させるのです。

唾液の量は健康の指標になります。「活動」「活躍」「活き活き」に使われる「活」はサンズイに「舌」と書きます。口の中が潤っている状態が「活」です。

唾液は外分泌といわれ、内分泌(ホルモン)と相関関係にあります。唾液もホルモンも、血液から分化したものなのです。お粥を噛んで唾液量が増えてくると、おのずからホルモンも充実してきます。

食養では「噛むは神業」と云われます。噛むことは唾液量を増やし、腸をキレイにして血液を浄化します。

半断食で玄米粥を徹底して噛むと唾液量が飛躍的に増えます。唾液量が増えるのと並行して、胃腸のハタラキも高まります。小腸の代謝は24時間と云われます。丸1日で小腸の上皮細胞は生まれ変わるのです。ちなみに皮膚は約1ヵ月( 最新では42日という説もあります)と云われますから、極言すれば小腸内には皮膚から出る垢の約28倍(〜
42倍)出ていると考えられます。だからこそ小腸の活動は活発で、古くなった便を溜めずに排泄していきます。

唾液は血液の分化したものですから、弱アルカリ性です。私たちの腸内も、弱アルカリ性でバランスをとっています。唾液をたくさん出すことは恒常性(ホメオスタシス)を高めます。ですから、体に溜まった毒素( 動物性食品や添加物と一緒に取り込まれた石油化学物質)を排泄する力を唾液が促してくれるのです。

20年近く食養指導をしていると、時々「先生、私の病気を治してください」という人が来られます。実際に言葉に出さなくても、そう考えたり思っている人も少なくありません。先日もフェイスブックのメッセージに「先生は私の病気を治してくれる人です」と書き込みがありました。

私は「病気を治すのは自然治癒力です。自分の持つ自然と繋がった力が病気を治すのです。私はその導きのお手伝いをするだけなのです」と返信しました。

依存心や依頼心というものは、自然治癒力の発動を邪魔させます。「治してもらう」という姿勢でなく、自ら治す姿勢こそが自然治癒力を高めます。その根本に「噛む」ことがあります。咀嚼は人に代わってやってあげることはできません。

和道では、半断食以外にも体質と体調に合った合宿やイベントを行っていますが、玄米粥を徹底して噛む半断食が体質改善、心身の改善の要になるものだと改めて感じる今日この頃です。

 

プロフィール

磯貝昌寛/いそがい まさひろ

1976年群馬県生まれ。15歳で桜沢如一「永遠の少年」「宇宙の秩序」を読み、陰陽の物差しで生きることを決意。大学在学中から大森英桜の助手を務め、石田英湾に師事。食養相談と食養講義に活躍。「マクロビオティック和道」主宰。

 

 

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