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『月刊マクロビオティック』5月号おすすめ記事

感性の原点である
     味覚を狂わすたばこ

勝又:望月先生は「たばこを吸っている人は味覚が狂う」とおっしゃっていますね。マクロビオティックでは、人間は知性も大切ですが感性も大切だと考えます。味覚というのは感性の原点ですから、ライフスタイル全般において心のアンバランスが起こってくるのは大変な問題です。

望月:たばこの歴史はたかだか数千年で、南北アメリカの原住民がたくさんの薬草の中から選びとったハーブなのです。薬効成分を持った植物の一つで、最初は口で噛んでいました。当時のたばこは少し幻覚作用があり、一種のドラックだったのです。
 その後、保存のために乾燥させたたばこにたまたま火がつき、その煙を吸ったらさらに効き目があったと気づくわけです。19世紀の終わり頃、紙で巻くシガレット状に進化するまで色々な形が試されました。乾燥させた葉たばこは、長期保存させるために糖蜜に浸されていました。糖蜜は今でも使われていて、燃焼すると依存の強化作用を持つアセトアルデヒドが発生します。依存強化作用を持つのはニコチンだけではないのです。また、キャラメルのような甘ったるい香りが欲求を刺激して味覚をコントロールするための様々な添加物が後から入れられることになります。がんの2大原因のたばこと食物は、どちらも口から入れられるものですが、たばこは本来苦いものです。口当たりを良くするというテクノロジーで吸いやすいようになっているのです。
 以前、和食のプロと対談する機会がありました。その方は30歳の時に料理人の限界を感じて、当時吸っていたたばこを辞めてみたそうなのですが「舌の皮を一枚剥がしたかのように感じた」という鮮やかな体験を話してくれました。

勝又:人間は味覚で、その日何を食べたいかを決めますから、それが自分の生命の欲求と違うものを求めるようになったら、それは大変なことです。味覚障害を起こすというのは、ある面では自殺行為であり、そういった習慣がついている人にがんが多く発生するというのは充分有り得ると思います。
 もちろん成分そのものも発がん性のものもありますが、たばこを吸うことによって味覚障害を起こし、感性が狂う。我々のマクロビオティックでは、この成分よりも感性を問題にしているのです。

たばこ産業が
    脳をコントロールする

望月:紙巻たばこになった功罪は、吸いやすくなったということです。火も付きやすいし持ちやすく、口にくわえたまま吸えるということで、一気に消費量が増えていたのです。
 吸うまでは面倒臭いですよね。パイプにしても、掃除しなくてはならないし、すぐに火が付かない。そんな中、せわしない近代社会になって、生産においても消費においてもどんどん効率化が重視されるようになったとき、紙巻たばこがうまくフィットしたのです。
 しかも、たばこは本来まずいものなのに100年くらい前にキャメルの広告が「たばこを吸うことがかっこいい」と情報操作で刷り込むことで、爆発的に売れ始めました。
 実は今、シガレットの先のたばこが生まれ始めています。一つは無煙の嗅か ぎたばこ。口の中で小さなポーチに入れておいて、口腔内の粘膜から吸収させます。もう一つは電子たばこ。リキッド状のもので、加温して発生させる蒸気を吸う形になります。リキッドは、たばこという面倒なものではなく、化学物質をうまく調合してニコチンを入れて、蒸気を発生させて吸わせる次世代の類似たばことして登場しています。
 私が言いたいのは、化学物質の塊であるたばこについてですが、人間の感性や欲望をコントロールされてしまう「セルフコントロール」が効かない状態におかれるということが一番の問題だと思います。味覚障害が起こって、本来の感性や理性にのっとった選択ができないという以前に、脳がコントロールされてしまうのです。それでは、何がコントロールしているかというと、たばこの消費で利益をあげている、非常に強大な産業があるということです。

勝又:結局、昔のキセルのように「一服吸ったら終わり」というならそうそう吸えませんし、西洋のパイプでも、いちいち詰め替えなくてはならないですけど、紙巻きたばこは手軽で習慣になってしまいますよね。

望月:習慣ですし、依存というものを作り上げることによって利益を得る仕組みを作ってしまう。

勝又:たばこだけでなく、あらゆる面で食品にも同じことが言えますね。望月先生のたばこのお話から、我々も現代社会の食品の仕組みを見直すことができるかもしれません。シンポジウム当日のお話楽しみにしております。

望月:こちらこそ、よろしくお願いします。

 

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※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。

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