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『月刊マクロビオティック』5月号おすすめ記事

製薬企業に踊らされている

勝又:日々のライフスタイルが大切なのに、薬に頼って好きなものを食べて、好きなように生活をして病気になり、病院に行って「治してください」というのはいかがなものでしょうか。

垣添:間違っていますよね。たばこを吸いたい放題吸ってCOPD(慢性閉塞性肺疾患)になり、息が苦しいと酸素ボンベを引っ張って歩いている人がいます。好きなだけ好きなことをして医療費をたくさん使うというのは、私はおかしいと思います。
 また、あきらかに糖尿病とわかっていながらきちんと指導を受けず、好きなだけ飲んで食べて、たばこ吸って腎不全になって透析を受ける人が30万人ほど。それに3兆円くらいのお金を使っています。日本の宝と言われている国民介護保険が危機に瀕している時に、そういう人は少し見直した方がいいと思います。こういうことを言うと袋叩きに合いますが(笑)。

勝又:そういうのは製薬会社には歓迎されないのでは?。

垣添:アメリカにしても日本にしても、がんの領域では製薬企業に踊らされているところがあります。製薬企業は作った薬を売らなくてはなりません。
 イギリスに「NICE(英国国立医療技術評価機構)」という機関があります。論文上新しい薬に延命効果があると言われても、実際にその薬を飲んで延命する期間が1・5ヵ月であるとして、そのために個人として数百万、国家として何億というお金を投じることに果たして意義があるかということを検証して、イギリス国家として却下している薬がたくさんあるのです。
 日本では患者さんや家族の声が強いのでできるだけ入れてきましたが、単なる延命なのです。1〜2ヵ月の延命に国家として何億も使わなくていいというイギリスの判断は、私は正しいと思います。

勝又:今の人たちは、現代のライフスタイルの中で自然免疫力が退化しているのに、それを薬で高めようとしても無駄です。大変だと思いますが、薬の限界を国民に教えていく必要がありますよね。

垣添:製薬企業は莫大なお金を投じて宣伝もしますし、開発した薬を使うように仕向けています。
 ASCO( アメリカ臨床腫瘍学会)という世界中の医者が集まる巨大な団体があるのですが、実際にそこを動かしているのは実は製薬企業だと言われています。医療費がどんどん膨らんで行く背景には、製薬企業があると私は思っています。もちろん、良い薬を作ることは大切なのですが、子どもの頃から自分の生活習慣を見直すことが何より基本だと思います。

勝又:今は予防が二次的・三次的になっていますよね。

垣添:予防にはお金がかからないですからね。医療費が上がる中で保険制度を維持するためにも、予防に力を入れなくてはなりません。

人の命は有限である

垣添:もう一つ、人間はいつまでも生きるみたいな誤解を多くの方が持っているというのが問題点だと思います。昔は三世代同居で、子どもや孫がおじいさんやおばあさんの最期を枕元で見て「人がどのように亡くなるか」を学べたわけです。
 今の時代、8割の人は病院で亡くなります。最期は心臓マッサージをして家族を外に出してしまいます。そうすると、子どもが「死」というものを目にする機会がなくなり、いつまでたっても死なないバーチャルゲームのように、いくら殺してもまた起き上がって来ると思ってしまいます。そうして死ぬことに触れないことで起きる犯罪があるように私は思っています。
 とにかく、人の命は有限なのだということを理解してもらわないと困ります。がんの終末期に「打てる手は打ったのだから、あとは緩和医療で静かに亡くなるのが一番ですよ」と申し上げてもインターネットなんかで調べて、得体の知れないとても高額な治療をして、苦しみ抜いて亡くなる人がたくさんいるのですよ。どこかで「これで自分は充分やった」と、静かに亡くなる覚悟をしていただかないといけないのじゃないかと思います。

勝又:桜沢里真先生のご子息で、元日本コカ・コーラの社長だった岩村正臣さんが去年の暮れに92歳で亡くなりました。がんセンターで亡くなったのですが、最期は一切治療をせず、点滴も断って食べられなくなり、家族に看取られながら大往生されました。私は「がんセンターでもそういうことができるのか」と、少し感動しました。

垣添:担当医によりますね。患者全員に意識が行き渡っているとは思えません。私の妻はずっと輸液をして体力が落ち、浮腫がひどくなりました。最期は家に連れて帰りましたが、部屋の間の移動も自分でできないくらいの状態で……。あれは輸液のやり過ぎだと思いますね。家に戻ってから点滴の量を半分にしたりしましたけど、遅くても一ヵ月前から点滴の量を減らしていって、最期は( 場合によっては)全部やめて、枯れ木が倒れるように亡くなるというのが理想的な死に方ではないかと思います。
 妻に可哀相なことをしたと思っているので、私はそうしようと思います。食べないというのは、それなりの理由があるのですよ。

勝又:犬や猫でも最期は食べなくなって自然に亡くなりますよね。

垣添:そうなんです。胃ろうや点滴で栄養を入れ続る。だから、痩せもしないで血色良く苦しんで亡くなるというのは、本来の亡くなり方ではないと思います。

勝又:そういった価値観を社会に広げて行きたいですね。シンポジウムでのお話を楽しみにしております。

 

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※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。

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