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『月刊マクロビオティック』7月号おすすめ記事

がんとたばこの関係

 3番目に登場した望月友美子先生は、国立がん研究センターがん対策情報センターで最先端のたばこ研究を日々行う現役の研究者として、MacBook を駆使しながら様々なビジュアルや動画を展開してリアルなたばこ問題のプレゼンテーションを行いました。
 まず、浮世絵に描かれる煙管 を吸う美人画を見せながら「たばこは文化である」という主張に対し、チェーンスモーカーの灰皿の写真を並べて「たばこは現実的には決して美しいものではなく、体の中の多くの細胞の遺伝子に傷をつけ、がん化させてしまうもの」と説明します。
 がんが死因のトップになって行く過程に、戦後のピースの発売から多くの商品が発売され、大衆が大量消費したことが背景にあることが示されます。たばこのリスクはタール、ニコチン、一酸化炭素の他に、約70種類の発がん物質、約200種類の有害物質が含まれ、2010年の米国公衆衛生総監報告書で「たばこ煙への曝露 に安全レベルはない」「たばこ煙によるダメージは直ちに起こる」「長く喫煙するほどダメージも大きい」「シガレットは依存を生じるように設計されている」「受動喫煙を含む低レベルでの曝露も危険である」「安全なシガレットはない」という結論が出ているそうです。
 そんなたばこを何故やめられないのか。望月先生は、そこに巨大産業の存在と国家の2兆円税収依存という日本の社会構造を指摘します。しかし、年間13万人、受動喫煙で6800人が命を落としている現状では、すでに社会損失は5〜7兆円に達し、「国家的にも終わらせるべき産業だ」と訴えました。

 

渡邊昌先生のまとめ

 今回で6回目の出演になる生命科学振興会理事長 渡邊昌先生が登場し、「統合知で考えるがん予防」と題して食養と栄養学の統合の流れを解説。豊富な科学的データを示しながらがん予防における玄米菜食の有効性を語りました。
 講演の後は、渡邊先生をナビゲーターとして、出演者全員によるパネルディスカッションが行われました。場内からは「葉巻たばこだったらまだいいのか?」「電磁波や化粧品や歯磨き粉に入っている添加分もいけないのでは?」「子宮頸がんワクチンの危険性はあるのか?」などの質問があり、各先生方がわかりやすく回答されました。
 最後に、勝又会長が「がんは生活習慣病だということははっきりしていて、その習慣を変えていくための意思をどうやって持つのかという心の研究を進めてもらいたい」とまとめました。
 今回の医学シンポジウムは、渡邊先生曰く、国立がんセンターでの同期である垣添先生、直属の部下であった望月先生というまさに「国立がんセンターファミリー」が会し、がんの最先端の問題を提起していただきました。それに対してマクロビオティック側がどう答えていくのか、今後の医学シンポジウムの展開が期待されます。

 

シンポジウムを振り返って 勝又 靖彦

この度のシンポジウムでは、我が国のがん対策の中枢で活躍されている垣添先生、望月先生をお迎えしてお話を聞くことができました。
 従来のマクロビオティック運動では考えることのできなかったイベントで、これもマクロビオティックを高く評価されている生命科学振興会の渡邊昌先生のお蔭と有難く、感謝しています。
 当日の講演では垣添先生の子宮頸がんワクチン推奨の話もあり、「違和感を感じた」との感想も聴講者からお聞きしました。
 しかし、現代医療の現場にあって、一人でもがんに苦しむ人を少なくしたい、未然に防いであげたいとの先生の思いとして受け止めることができるように思いました。先生のお考えについては、本誌5月号に掲載した対談記事を参考にしていただきたいと思っています。
 桜沢先生の一生は従来「空」や「無」などの概念で伝えられていた宗教の原理を形而下の科学的に展開する未曾有の試みでした。
 易の陰陽論や仏教の不二論等の相対的思考は我が国の伝統文化に深く根ざしていて、「盗人にも三分の理」「毒も薬も使いよう」「万事塞翁が馬」等のことわざが残されています。
現代では精神論として語られている原理ですが、桜沢はそれを物心両面の原理、「無双原理」として世界に宣布しました。
 しかし、桜沢はこの原理を徹底した一元論で説いています。陰陽の世界に「目覚めて」みれば、日々の生活、そして、その立ち居振る舞いに体感できる原理ですが、現代の知性教育で育った私たちには独断的で一貫性の無い考え方のように思えてしまいます。
 私はそのアプローチに能動的な知性と受動的な感性の二つのルートがあることを知って、頭の中を整理す
ることができました。
 無双原理では、絶対的陰陽は無いと説かれています。室温20度の部屋は、10度の部屋から来た人には陽で、30度の部屋から来た人には陰になります。これは感性で受容する自然の有様です。
 能動的な知性で考えれば、30度は陽性で10度は陰性、20度はその中間になります。そして、30度でも平気な人は陰性で、10度でも平気な人は陽性です。
 この知性と感性をはっきり区別した上でのアプローチが必要で、混同すると頭が混乱してしまいます。
 そしてまた、知性において正しい情報の取得が欠かせないように、感性においても五感での正しい情報の取得が大切です。
 私は20代の初めに玄米食を始めましたが、食によって味覚が変わることに驚きました。それまでに美味しく飲んでいたジュースに薬品の匂いを感じるようになっていました。化学調味料に対する違和感は、多くの玄米食者が経験していることのように思います。
 マクロビオティックを半世紀実践してみて、それが感性育成のプログラムであったことに驚いています。 玄米食を始めた当初、先輩が言っていた「玄米の美味しさが分かったら、どんな病気だって治る」という言葉は本当だったと思い返しています。
 視覚や聴覚の感度は年なりに衰えていますが、落ちているゴミを思わず拾っている自分や、鳥の鳴き声に聞き惚れている自分にビックリしています。感性による判断力の向上とでもいえるのでしょうか。整理整頓、早起き、ウォーキング等の日課が何の苦労もなくできるのも、感性育成の結果のように思い、感謝しています。
 シンポジウムが終わった後、舞台裏で垣添先生から教えていただいたことがとても印象的でした。先生は両の手を机の上について、全身を小刻みに揺すって見せ、「この震動が体には一番良いんですよ」と嬉しそうに話してくださいました。
 健康の取得は難しいことではない、誰でも知っていることで、要はそれをやり続けることができるか、その意志の問題のように思います。桜沢の絶筆の表題は「意志の教育50年」でした。その意志を強化するプログラム、それがマクロビオティックです。

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※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。

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