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『月刊マクロビオティック』9月号おすすめ記事

『シュガー・ブルース』 アンドレア・ツルコヴァー監督に聞く

 今号が発行されている9月には全国各都市で順次公開されている映画「シュガー・ブルース」のアンドレア・
ツルコヴァー監督が公開前(7月)にチェコから緊急来日しました。配給会社T&Kテレフィルムご協力のもと、単独インタビューをすることができましたので紹介いたします。
 このインタビューをきっかけに、まだ映画を観ていない方はお近くの劇場に足を運んでいただき、ご覧いただいた方は周りに広めていただければと思います。一人でも多くの方に見ていただきたい映画です。

 

砂糖の影響

編集部:本日はインタビューの機会をいただきありがとうございます。はじめに、砂糖が子どもに与える影響をお聞かせください。

アンドレア・ツルコヴァー監督(以下、監督):とてもたくさんあります。まず、食事をするのに必要な味覚が侵されます。砂糖の甘さで感じる至福感(※Bliss Point)がどんどん上がり、結果、さらに欲しいと思うようになります。それは、好きということよりも中毒に近いものです。精神的な影響では、集中力が落ちてきて学力に影響するし、脳や心臓
といった多くの器官に悪影響を与えます。子どもに砂糖を与え過ぎると将来どんな影響が出てくるのか恐ろしいくらいです。もちろん、これは子どもに限った話ではありません。

編集部:チェコが角砂糖発祥の国と知りました。チェコ国民の健康と砂糖の関連性はありますか?

監督:この映画ができた約6年前は、チェコでも少数の人しか砂糖と健康の関係を知らなかったでしょう。でも、映画のおかげで今ではずいぶんと多くの方が食事に気をつけるようになったと感じています。

 

精製砂糖と糖尿病

編集部:砂糖の原産国と企業の実態についてお聞かせください。

監督:企業は肥沃な土地をどんどん潰しています。地域に必要な学校を建てるとか、戦略的に土地を広げていきます。現場ではオートメーション化が進んであまり人手は要らないのです。
 そのため、その国の人たちは貧困に窮しています。仕事がなくて外に出ていく人が増え、その人たちは貧しいが故に安くて粗悪な食材を買い、その結果糖尿病などの病気になることが多いのです。

編集部:世界中の糖尿病患者は4億1千5百万人(2015年、国際糖尿病連合資料)、成人の11人に1人の割合です。日本では720万人でおよそ3%です。将来も糖尿病患者数は増え続けると予想されていますね。

監督:チェコでも全く同じ状況ですが、糖尿病が世界的に増え続けている原因は食事であると信じています。食事と生活のパターンを改善すれば変わると思います。砂糖を多く摂ると穀物摂取量が減ります。これと逆の流れの食事をすることで、糖尿病が改善されると思います。

編集部:私たちもマクロビオティックを通じて精製砂糖の害を伝えてきましたし、グループ会社では砂糖を使っていない商品を開発・販売しています。監督は妊娠糖尿病になったことがきっかけで映画を制作したのですよね。ご自身の食生活のことをお聞かせください。

監督:病気がきっかけで食生活も改めました。 
  精製砂糖をやめるまでには時間がかかりました。それは砂糖を摂らないとどうなるかという調査や、砂糖を使わない料理方法も学ばなくてはいけなかったからです。

編集部:砂糖摂取をゼロにするというのはとても難しいことですね。食品の原材料表示を見ても、糖類がどれなのか分からないし、身体に良かれと思って買っているオーガニック的な商品の中にも結構糖類が含まれているものがあります。

監督:食品業界では150種以上もの糖類を使い分けています。ケミカルなものにも含まれています。それを見分けるのは困難です。それらが知らず知らずのうちに身体に蓄積していきます。

編集部:一般的に、和食に砂糖は欠かせません。それほど日本では日常的な調味料ですが、ヨーロッパやチェコの食文化でも砂糖を減らすことは大変なのではないでしょうか?

監督:その通りです。本当は「wholegrains(全粒穀物)」を主体に食べれば自然本来の甘さを感じることができます。
穀物を多く食べるようになれば、精製された砂糖は食べたくならないようになります。そのためには自宅のキッチンで料理をすることが大切で、特定の安心できる農家さんとつながりを持つということがヨーロッパでは
進んでいます。

編集部:映画の中で、世界地図を砂糖で作っているシーンがありました。あれは監督ご自身が作られたのですか?

監督:そうです、私が作りました。世界中が砂糖で溢れているというメッセージをあのシーンで伝えたかったのです。

編集部:インパクトのある素晴らしいパフォーマンスでした。監督ご自身の食生活はどのようなものですか?

監督:もちろん精製砂糖なしで穀物主体の食事をしています。この映画を作っていく過程で、マクロビオティック指導者から多くを学びました。それはマクロビオティックは食だけではなく、人生においてかけがえのない大きなものだということです。それがない生活なんて、もう考えられないほどです。もう後戻りはできません。

編集部:映画ではマクロビオティックの指導者がお二人出演されていましたが、George Ohsawa(桜沢如一)のことはご存知でしたか?

監督:昔から知っていたわけではありませんが、この映画で色々と調べているうちに知りました。映画のタイトルも、George Ohsawa から影響を受けたウィリアム・ダフティが書いた本からとりました( 原題「SUGARBLUES」、邦題「砂糖病〜甘い麻薬の正体」日貿出版、現在日本では絶版)。

 

同じゴールに向かって闘う

編集部:この映画を作るのに5年かかったと知りました。セルフドキュメンタリーで、色々な国を訪れ、たくさんの取材をされたそうですね。そこまで監督を支えていた原動力は何だったのでしょうか?

監督:一言でいうと「闘い」です。旧約聖書の中に出てくる巨人兵士ゴリアテに立ち向かう少年ダビデのように、巨大企業に立ち向かい、砂糖の害を世界の多くの人に知ってもらいたいという気持ちです。
 映画を制作していく過程では色々なことがありましたが、今こうして日本の皆様に見てもらうことができて幸せに思っています。

編集部:最後に月刊マクロビオティック読者へメッセージをお願いします。

監督:日本の長い食文化に誇りを持ってください。和食はとても素晴らしい食文化ですが、日本のスーパーなどでも砂糖を使った商品がたくさん並んでいます。スクリーンを通じて私のメッセージを感じていただき、もっと広めていくことができれば嬉しいです。私たちは同じゴールに向かって闘っています。

編集部:監督、D?kuji !(チェコ語:ありがとうございました!)


※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。