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『月刊マクロビオティック』1月号おすすめ記事

【新春対談】マクロビオティックとは全体を観て判断できること

西邨 マユミ(マクロビオティック・コーチパーソナルシェフ)

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勝又 靖彦(日本CI協会会長)



西邨マユミさんとは約2年振りの再会。リマ・クッキングスクール主催の「秋の茶話会」でお話いただく前に対談をしました。マユミさんはデニムのお着物でお越しになり、その着物には中国では「全体運を上げる幸福の印」の刺繍が施されていました。いつもおしゃれで遊び感覚が素敵なマユミさん。今回の対談は、桜沢如一資料室にて昔のことから現代の世界的な問題点、そしてマクロビオティックの未来のことまで話が及びました。

編集部

 

世界に健康食を広めた日本人

勝又靖彦( 以下、勝又):ご無沙汰しております。久しぶりにお会いしましたが、マユミさんはいつもイキイキとしていてこちらも元気をいただきます。

西邨マユミ(以下、西邨):ありがとうございます。私が元気でいないと、皆さんに「マクロビオティックは元気になるんですよ!」と言えないので頑張っているところです( 笑)。勝又先生もいつもダンディーですね。お慕いしております。

勝又:マユミさんに褒められるとは嬉しい限りです。最近ではラジオにも出演されたりと、日本国内でも海外でもますますのご活躍と聞いています。マクロビオティックの先達の先生方が少なくなる今、先頭を切っているのはマユミさんではないかと思います。若い人たちにも活躍して欲しいと様々な活動をされていることと思います。今日はそういったことも色々とお聞かせください。

西邨: ラジオは深夜番組でしたが、4日間各10分、私の歩んできた人生を凝縮してお話させていただきました。番組のディレクターがマクロビオティックに理解がある人で、是非にとオファーしてくださいました。ラジオでレシピを伝えましたが大丈夫かな?とちょっと心配ではありますね。

勝又:マクロビオティックは昔に比べてずいぶんと広がってきたという実感はありますが、まだまだ知らない人は多いし、知っていてもきちんと内容を分かっていないと思うことがよくあります。

西邨:本当にそうですね。もったいないと思うほどです。私はアメリカでの生活が長いのですが、アメリカの健康食の土台を築いたのは桜沢如一先生や久司道夫先生、アヴェリーヌさん、ヘルマン相原ご夫妻といった先達の先生方です。先輩方は何もないところから活動を始めました。そのお陰があって今の健康食のレールが築けたことをもっと伝えたいと思います。今ではビーガンとかローフードとか様々ありますが、マクロビオティックがその元にあるのだと理解して欲しいですね。

勝又:アメリカだけではなく世界に健康食を広めたのは日本人ということを皆さんに分かって欲しいですね。逆輸入という形でマクロビオティックが日本に入ってきたのは残念です。

西邨:今の日本の農業政策についても若い人を支えてあげられる体制にして良い方向に向かって欲しいと思っています。
 農政に関わる人は、アメリカのスミソニアン博物館に保存されている久司先生のコレクションであるすり鉢とか精米機などをぜひ見て欲しい。そうすれば、私たちが食を通じて世の中を変えてきたことがよく分かります。私は「politician( 政治家)」ではありませんが、食で世界が変わるということを知って欲しいと思います。

勝又:そうですね。日本のお役人の中にも食が大切だと分かっている人もいると思いますが、国としては経済効果を優先するので、立場上言えない人も多いのではないかと思います。マクロビオティックが良いと分かっていても、それを確証するエビデンスはあまりにも少ない。今はエビデンスがないと認められないですから、これからはもっと検証を進めていかなくてはならないと思います。

西邨:先日、どこかの自治体で医療費が無料だと報じられていましたが、その結果、少し熱がある状態でもすぐに注射を受ける人が多くなったと聞いて驚きました。無料だから病院に行くというのは問題だと思います。
 熱は人間が本来持っている自然治癒力です。その力を失いかねません。「知恵熱」とはよくいったもので、親も子も知恵熱によって「智恵」が生まれるものだと思います。

勝又:まったく仰る通りですね。薬によって本来の生命力もどんどん落ちていくのではないでしょうか。

西邨:また、それに対して学校の給食に使う食材を地元の野菜を使うなどの「地産地消」の活動も広がってきています。大分県臼杵(う すき)市では、5年以上も地元のオーガニック野菜などを使った給食を出していると聞きます。そういう活動にマクロビオティックが生かされていけば良いでしょうね。

 

ミクロの視点とマクロの視点

勝又:昨年10月に大隅良典栄誉教授( 東京工業大学)がノーベル生理学・医学賞をオートファジーのメカニズムを解明した功績で受賞されました。これはマクロビオティックの食生活にも朗報だといえます。
 桜沢如一は原子転換など最先端のことをいつも勉強していましたから、現代に生まれていれば必ずこの研究もしていたはずです。食で病気がよくなるのは当たり前で、そのもっと深いところを追い求めていたと思います。桜沢は単なる健康法を追い求めていたわけではないですからね。

西邨:今の女性は特にきれいになることを求めていますね。肌がきれいになるのは腸が健康だからと分かっている人は果たしてどれくらいいるのでしょうか? 腸内環境が良くなれば健康だということはすでに証明されています。反面、緊張性の腸の病気なども増えています。腸は農業でいう「土」のようなもの。土が健康であれば良い作物が育ちます。それと同じく、腸内環境を健康にするには食を変えなくてはいけません。
 美しくなるということは、身体が健康だからこそです。健康になるためにはマクロビオティック食をするのが一番だと分かって欲しいですね。

勝又:エビデンス的には一物全体がなぜ良いのかを説明しにくいですが、植物を食べれば腸内環境が整うことが分かってきています。植物は食物連鎖の土台にあるわけですから、それは間違いのないことだといえます。植物は地球環境を良くしますが、動物にとってもなくてはならないものです。
 人間も植物を食べて腸内細菌の善玉菌を増やします。これは身土不二の根拠となるものです。
 「オートファジー( 自食作用)」は半断食や少食に効果があると説明しているのも同然です。腹八分目が良いと昔から言われていることが今の時代になって科学的に証明されました。マクロビオティックが昔から伝えてきたことが、今回の大隅教授のようにどんどん証明されていけば嬉しいですね。

西邨:以前、青山学院大学教授の福岡伸一さんとお話したことがあります。彼はマクロビオティックに理解がある生物学者で、お話していてとても楽しかったですし勉強にもなりましたが、やはり科学者なので現象を物質の働きとして考えます。専門を扱う科学者としては当然のことです。
 でも、私たちだって食で体調を整えていく専門家です。違うのは「マクロな視点」で判断するということ。これがマクロビオティックの醍醐味たるところです。科学者やドクターの専門的な視点・研究も大事ですが、私たちは「全体を観て判断できる人」を育てているのです。
 人間はミクロで見れば部分的な物質の集まりかも知れませんが、マクロビオティック的に観ると総合的な調和がとれた状態です。その視点がとても素晴らしいと思います。私は本当にマクロビオティックに出会って幸せですし、その視野をしっかり持っていきたいと思います。
 福岡先生とのお話でも、知らないことがたくさんあり、とても刺激になりました。人間は生涯学ぶものだなとつくづく感じました。感じたことを多くの人に伝えていきたいですね。

 

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※この記事は「月刊マクロビオティック」で連載しています。