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『月刊マクロビオティック』5月号おすすめ記事

【「あなたと健康」45周年 東城百合子先生に聞く】

『自然の恵みを知り、命の根源をみる』

身生涯を健康運動に捧げる生き方

 

 

自然に生きる

編集部:私も月刊「あなたと健康」を毎月拝読しています。東城先生は本の中で「自然に生かされていることを学びなさい。伝統的なことを大切にしなさい」と書かれています。また、科学的なエビデンスもしっかり書かれていますね。伝統的なことと科学のバランスがとれていると感じています。

東城:私は先にも言った通り栄養士でしたから、人間の体がどういった仕組みでできていて、どんな栄養を摂ればいいか学んでいました。でも肺結核になってしまった。栄養学は素晴らしいものですが、私は使い方を間違ってしまったのです。
 それに気づいて勉強しました。辿りついたのが自然療法です。当時、日本の栄養学の草分けだった佐伯矩(ただす
)先生や、世界的な大豆の権威だったミラー先生に師事するご縁をいただき、専門的な知識を得ることができたのも大きかったと思います。
 そして肝臓、腎臓が大事で、さらにリンパ腺を司る脾臓が大切だと知りました。ミラー先生からは、動物性食材は血液を汚すからタンパク質は大豆から摂るので十分だと教わりました。さらに穀類をしっかり摂って、塩分も絶対に必要。甘いもの、いわゆる砂糖は必要なく、穀類をしっかり食べていればよいと分かりました。
 60兆個ある細胞は常に繋がっていて、流れを滞らせることなくすることが大事なのです。食べ物は大地から生まれて、それを人が食べ、また大地に戻っていく。つまり自然に生きるということです。

川内:若いときに大切なことを学ばれていたのですね。

東城:野草や薬草は自然の恵みでは最高です。その土地土地で育っていますから、身近に採取することができます。それらをお茶にして飲み、浴槽に入れて浸かるのもいいです。

編集部:それはお金がかからなくていいですね。

東城:タンポポの根はいいですよ。私は結核の時、タンポポの根のきんぴらを作り助けられました。要は工夫です。人から与えられたものではなく、自分で考えて智恵を使って工夫することが大事です。これが自然療法の始まりです。ご先祖様が伝えてくださったことを自分なりに工夫してきました。私は相当野草を食べましたね( 笑)。

川内:私は若いときから東城先生の著書「家庭でできる自然療法」を読んでいて、おかげさまで3人の子育てをするのにずいぶん助けていただきました。タンポポの根のきんぴらも作りました。根を掘るのが大変でしたが、おいしく食べられました。

東城:結構おいしいです。5年もの、10年もののタンポポの根は太いからいいですよ。

川内:それとやはりビワの葉ですね。これは絶対に必要だと思いまして、家の庭にビワの木を植えて、今ではかなり大きく育ちました。

東城:ビワの葉はいいです。私は今でも講演や料理教室や月刊誌の執筆などで忙しいですが、執筆していると夜遅くまでかかります。仕事が溜まると頭が痛くなって、熱が出るとよくビワの葉を頭に貼ります。そうすると熱がとれます。悪いものも出してくれるので本当にビワの葉はすぐれものです。

川内:本当にビワの葉には助けられて
います。

 

工夫と応用

川内:先生はお食事でどのようなことを気にかけていらっしゃいますか?

東城:玄米や野草などをよく食べますが、忘れてはいけないのは自然の奥深さです。自然の恵みが命を育ててくれています。レシピ通りの物真似だけではなく、大自然の無限の力を自分で工夫してどんどん使ったほうがいい。

川内:そうですね。やはりお料理は自分のものにしないといけないですね。

東城:スギナってあるでしょう? スギナもすごいエネルギーを持っています。ある方がお腹が痛いとき、私の本にスギナが良いと書いてあるから試しに家に少しあったスギナを使ったそうです。卆寿を祝う会(平成28年1月23日)そうしたら治った。少しのスギナでも何回でも再利用できたそうです。
 スギナもビワの葉も何回でも使えるんです。すごいエネルギーを持っています。こうして実際にやってみて命の根源をみることです。

川内:何事もやってみないことには分かりませんものね。

東城:すべては応用力です。そのためには、母親が利口にならないといけません。今の時代は理屈が多すぎます。お金を増やすことだけ考えて、挨拶もできない人のいかに多いことか。私のところにもそういう人がたくさん来ますが、「ご主人を大切にしなさい」と言います。家庭の中でお母さんが強いと子どもはその姿をみてお父さんを馬鹿にします。すると家庭はどうなりますか? お母さんはご主人を立てないといけません。

川内:同感です。子どもはそういうことにとても敏感ですから。

東城:私が子どもの頃、母親はとても厳しかった。「今日のことは今日やりなさい」って毎日言われたものです。そのおかげで時間を大切に使うこと、自分のやることに責任を持つことを教えてもらった。子どもの頃は母が嫌いでしたが、今は有難い気持ちで一杯です。

川内:以前、東城先生の講演を聞かせていただいたとき、その勇気と行動力に驚いたのを今も忘れません。

東城:それは私が怪我をしたからです。それはまだ幼い頃でした。自分でもよく原因がわかりませんが、私の背骨は曲がっているし、骨盤は歪んでいる。股関節も潰れているから歩くのも大変でした。でも、自分のしたことは自分で責任をとらないといけません。だからこそ人一倍努力して工夫するようになったんだと思います。その怪我がなかったら今の私はなかったでしょうね。

編集部:先生ご自身の大変な経験があったのですね。

東城:そうです。私は小学2年生のときから食事、掃除・洗濯、風呂沸かしなどやっていました。やはり料理がもともと好きだったんだと思います。さっき言ったように骨のあちこちが不自由でしたから動きも早くない。でもやることはいっぱいある。子どもながらに毎日掃除・洗濯をしながらどうやって時間を作ろうかとか、工夫しなければいけませんでした。そんな経験ができたことが今の私の土台になっています。

 

母親が未来を創る

編集部:月刊誌「あなたと健康」が45周年を迎えられたということですが、45年前と今では話す内容に違いはありますか?

東城:根本的なことは同じです。だって昔からお天道さまは変わらないし、自然は変わらないし、命の根源は変わっ
ていませんよ。
 ここは料理教室とはいっても人生道場だからね( 笑)。「私がいうのは全部料理だからね! 後始末もトイレ掃除も挨拶も全部料理だよ! そういったことを全部やらないと本質は見えないよ! 理屈ばっかりいっても仕方がないでしょ!」っていつも言っています(笑)。

川内:その通りですね。本質は今も昔も変わりませんね。

東城:だから母親は利口にならないといけないのです。母親は子どもを育てる、家庭を守る大黒柱ですよ。父親は一家を支える経済力です。母親がしっかりしないといけません。子どもの躾でも、食べものを残すなとか、感謝していただくとか、そういうことは母親が教えるのです。
 私は母親から「悪口、陰口を言わない。言うのなら表に出てはっきりいいなさい。悪口、陰口を言うと後で自分に返ってくるからね」と教えられました。今は私がみなさんに同じことを言っています。

川内:先生のところに来られるみなさんは、東城先生の厳しいながらも経験に基づいたお言葉を聞きたいのでしょ
ね。人生を正しく導いてくれるそのお言葉を聞きたいのだと思います。

東城:それはどうだか分からないけれど、ここに来ても私の本を読んでも物真似だから、自分でやらないとだめだと言っています。何回も同じことを言いますが、工夫・応用して自分のものにすることです。

編集部:先生のお言葉は胸の中に響くことばかりです。

東城:種は大地から芽を出します。大地は母親そのものです。母親をしっかり育てなければ日本の未来はないとさえ思って、今も教室や講演をしています。理屈ではなく智恵を使って利口になること。物真似ではなく、実践して工夫、すること。そして日本の歴史を知り、日本人としての誇りを持つことです。
 今年は45周年の記念の年で、今までの集大成の本をそのとき紹介するつもりで今準備を進めています。ぜひ楽しみにしていてください。

川内:本日は本当にありがとうございました。貴重なお話をたくさん聞かせていただき、私自身、もっと学ばなければいけないと心を新たにいたしました。

東城:こうやってみんなが勉強することで日本が変わります。お互い頑張っていきましょう。

 

とうじょう ゆりこ

大正14年岩手県生まれ。24歳で重度の肺結核を患うも、玄米自然食によって克服。以来、自然食を中心とする健康運動を全国に展開。今も自然食料理教室、講演活動などに尽力している。昭和48年月刊誌「あなたと健康」を自ら創刊し、今年発行から45周年を迎える。

 

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