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『月刊マクロビオティック』10月号おすすめ記事

認可保育所 木下の保育園 綱島東を訪ねて

〜食事で子どもたちの体をつくることが私たち大人の役割〜

 

 

【林園長と柴田さんにインタビュー】

 

編集部:本日は取材させていただきありがとうございます。林園長は全てに関わっていて大変ですね。

林園長(以下、林):有能なスタッフに助けられています。柴田も植松も、すべての職員が私の食育に対する考え方に賛同し、協力をしてくれています。スタッフみんなの力をいただいて日々頑張っています。

編集部:手作り味噌を見させていただきましたが、子どもたちがとてもパワフルでしたね。

林:そうですね。たまたま同じ港北区内の菊名に「小泉麹屋」さんがありまして、最初の頃はお店の担当の方に来ていただいて実際に味噌作りを指導していただきました。その時は個別に味噌を作っていたのですが、5歳にもなると協調性やみんなで力を出し合って作るという能力が出てきますので、「みんなで出来るといいよね」という高取保育園方式で作るようになりました。

編集部:それではもちろん梅干しや漬物もいつかは手作りしたいところですね。

林:まずは目の前の一歩から始めています。将来、梅干しや漬物も手作りしたいと思っています。

編集部:綱島東園の献立はオリジナルのものなのでしょうか?

林:当園含め7つの園が同じ献立を出しています。
 「食育の会」というのを3ヵ月に1回開催して、改善点や要望などを出してもらい、それをもとに月の献立を作っています。その内4園は手作り味噌も始めています。

編集部:オリジナルの献立を実施されていることで、行政との指導方法に合わせることは大変なのではないでしょうか?

林:私は高取保育園の西園長( 当時)から「食べることは生きること。子どもを育てるには食べ物が一番大事」だと
いうことを学びました。だからまず食べ物のことを最優先に考えます。みんなで一緒に食べる「食卓」の大切さを意識しています。

 

 

柴田香名子栄養士(以下、柴田):行政指導ではカルシウム摂取のために牛乳を薦めてきますが、当園では牛乳は出していません。行政で定められた栄養所要量を踏まえて献立を作っていくのは簡単ではありませんが、子どもたちみんなで食べることを優先しています。
 例えば、アレルギーを持っている子どもに対してアレルギー除去食を出すのではなく、アレルギーを持っている子どももみんなが同じ食事を美味しく食べてもらうようにしています。

編集部:木下の保育の本社に対してはいかがですか? 林園長率いる綱島東園は、食育では先頭をきっているので
はないでしょうか?

林:子どもたちの親の賛同を得ることが必要だと思っています。保護者たちの声を本社に届けると説得力もありますから。
 そのひとつとして、5月に映画「いただきます みそをつくる子どもたち(※)」の上映会も開催し、大人104名、子ども
51名の方に観ていただきました。手作り味噌の大切さもこの映画を観ていただくことで理解して応援していただけることにつながります。食事を変えることで子どもたちの行動が変わっていきます。保護者にお味噌汁を作ってと頼む子どもたちが多くなったそうです。

柴田:お母さんからも出汁から作った味噌汁の美味しさに驚いているとよく耳にします。普段食べない野菜でも、出汁をとった味噌汁に入れたら喜んで食べるようになったとか、保護者たちも出汁をとる大切さを子どもから教えられているような感じでしょうね(笑)。

編集部:林園長は当料理教室でアドバンスコース( 上級)まで学ばれていますね。何かきっかけがあったのでしょうか?

林:西園長から「機会があったらぜひマクロビオティックを学んだ方がいいわよ」と言われ、リマで初級から学びました。もともと興味がありましたし、特に手当て法は勉強になりました。子どもが熱を出したり、ちょっとした怪我をしたときに役立ちます。リマは昔からの伝統的な生活も含めて教えているので、多くのことを学べて良かったと思っています。私たち大人は子どもたちにより良い生活の仕方を繋いでいく役割があります。食事は大事なことです。子どもたちが大人になったとき、「保育園で味噌作りをして楽しかった」と、体のどこかで覚えていてくれたらとても嬉しいです。10年後、20年後、子どもたちが大人になって話を聞くことができるのを楽しみにしています。

編集部:献立を作るのはとても大変でしょうね。

柴田:大変ですが、他園のスタッフの助けを借りながら楽しくやっています。方針として牛乳だけではなく、卵や小麦粉も使わず、野菜と魚を中心とした献立を提供しています。園長や仲間のキッチンスタッフ、一緒の献立を出している他の園のスタッフにも協力を得ながら作っています。

編集部:食事の他に気をつけていることを教えてください。

林:保護者と対話することですね。食べることも遊ぶことも含めてすべてが生活となります。子どもたちは遊びを通して学びます。調理をすることも学びです。どんな大きさに切るか、どのくらい調味料を入れるかで感覚や数値を学びます。子どもたちの判断を優先するように私たちは日々心掛けています。保護者と対話することによって、より幸せになるためにどういったお手伝いができるかをとても大切にしています。
 今の保護者のみなさんはとても真面目です。完璧な子育てを目指そうとして、頑張り過ぎているようにも感じています。そんな保護者にアドバイスするのは、「そんなに頑張らなくてもいい。食事はシンプルでいいし、なにより目の前の子どもをみてあげて」と言います。今は情報過多の時代ですから、情報に振り回されているようにも感じますね。

柴田:昨年の冬は、園で切干大根を手作りしました。大根を切って園の外に干しました。保護者は干してある大根の変化を子どもたちと一緒に見ながら、楽しく会話していました。「切干大根ってこんな風にできるんですね」と仰います。子どもたちは切干大根の煮ものが大好きなので家でも作ってとお願いすると、保護者が作り方がわからないといったことがあります。昔ながらの食材は作り方もシンプルなものが多いですし、子どもたちも好きなのでどんどん作って欲しいですね。

林:木下の保育では食育年間計画というものを作っています。楽しく食事をすること、お腹がすいて食べるリズムを作ること、食に興味を持つことを目標にし、家庭や地域と連携を図りながら人間関係やマナー、命を大切にする気持ちを養うことを目指しています。本社が目指す全体的な方針でも食育にとても力を入れていますが、私はやはりもっと上を目指して欲しいと微力ながら頑張っています。
 食事が子どもの体をつくっているので、これからも保護者の賛同を得ながら食育を進めていきたいと思っています。それが木下の保育全体に広がり、やがては日本の保育所全体の食事が変わると信じて。
 インタビューを終えて感じたことは、林園長の強さと優しさでした。それに林園長はいつも笑顔でとても明るく、そして行動力のある方でした。木下の保育全部の園で食育が拡がり、それが日本の保育園の見本となり、将来を担う子どもたちが健やかに育っていくことを願います。

( ※ )映画「いただきます みそをつくる子どもたち」( オオタヴィン監督作品)は高取保育園を舞台にした食育ドキュメンタリー。上映会もできます。詳しくはhttp://itadakimasu-miso.jp

 

 

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