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『月刊マクロビオティック』2月号おすすめ記事

備前焼窯元 一陽窯 木村肇氏に聞く

欲しい物は自分で考えて、作る、使う、愛でる

 

 備前焼窯元一陽窯は、岡山県JR赤穂線伊部(いんべ)駅のすぐ近く、本通りの真正面突き当たりにあります。周囲は窯の煙突が立ち並ぶ、老舗の窯元が多く集まる備前焼の街になっています。一陽窯の入り口は店舗になっていて、たくさんの作品を展示・販売しています。店舗の奥は窯や工房、燃料に使う木材や粘土などの資材置き場があり、年間を通して見学もできます( 要予約)。
 実は今回、一陽窯とのご縁をいただいたのは、隣町の長船(おさふね)町にある麹屋「名刀味噌本舗」高原代表からの紹介でした。当協会発行の無料情報誌「LM(ライフ イズ マクロビオティック)」の取材で訪れ、取材を進めていく中で高原さんが「醤(ひしお)は備前焼で仕込むと格段にいいことがわかりました」と実際に備前焼の壺で仕込んだ醤を見せてくれたことから始まりました。「醤を備前焼で仕込む? なんて贅沢な!」と思いましたが、「備前焼は醤の発酵によい適度な通気性があり、保温効果に優れている」とのこと。その説明に感心していると、「窯元が近くにあるので行ってみては?」と、一陽窯の木村肇さんを紹介していただきました。今号では、備前焼と料理の関係を中心に、木村さんにお話をお聞きしました。

編集部

 

 備前焼窯元一陽窯(いちようがま)の木村肇さんは窯元の三代目で大の料理好き。何でも極めるのが木村さん。マクロビオティックにも深い愛情を抱いています。
  「マクロビオティック料理にも備前焼が似合うと思うんだけど、玄米ごはんやきんぴらなど、マクロビオティックの基本的な料理は茶色系が多いから備前焼の土の色と同調してしまうのがちょっと惜しい気がする」とは言うものの、器は料理を引き立て、美味しく魅せる重要なもの。マクロビオティック料理は和食の伝統料理が多く、地元の土から作る備前焼との相性も抜群。料理をより引き立てます。和食だけではなく、和洋中、どんな料理でも備前焼に盛ると格段に美しく仕上がります。
 特に備前焼は自然な色合いが美しく、他の焼き物に比べ表面に小さな凹凸が多いため、食物が皿肌に密着しないので取りやすいのが特徴です。また、水分の蒸発力が弱いので乾燥を防ぎます。
 早速工房に入らせていただき、まず木村さん自慢のすり鉢を見せていただきました。

 

 

一陽窯のすり鉢

 

 木村さんの作るすり鉢は、一般のすり鉢とは形も違います。見ての通り平たい形をして厚みがあり、どっしりとしています。この備前焼で作られた平たいすり鉢は、重く安定感抜群なので片手でも擂ることができます。ゴマを擂るとき、よく粒が撥ねますが、手で押さえる部分の内側が少し中に入り込む工夫がしてあり、手でつかみやすくなっていて、擂っても外に撥ねないように考えられています。
 この形は料理好きな木村さんが試作を重ね出来上がったもの。マクロビオティックが大好きなことから「このすり鉢でゴマ塩を作ると最高!」とのこと。自らゴマ塩のレシピまで作るほどの熱の入れようで、そのレシピには「無心」と大きく書かれていました。粋な一言です。
 「すりこぎはやはり山椒の木のものを使いたいから、木を仕入れ、自分で枝を落として、好みの形に仕上げています」と木村さん。備前焼で作るゴマ塩、なんて至福の時間なのでしょう。
 すり鉢はゴマ塩だけでなく、長芋など野菜を擂るのにもおすすめです。また、バジルソースやマッシュポテトを作ったり、もちろんゴマを擂ったあとそのまますり鉢に青菜を和えていただけます。その他、お漬物や惣菜の器として幅広く使うことができます。

 

スパイスミル

 

 一見、湯のみのようですが、これで挽きたてのスパイスを楽しむことができます。その上、ゴマも素早く擂れる優れものです。その理由は底が丸みを帯びているからで、そのひと工夫で満遍なく擂ることができます。
 ミルといえば刃物で粉砕するイメージですが、備前焼のスパイスミルですりこぎ棒でつぶしながら砕いていくと香りが格段に違います。今流行りの花椒(ホアジャオ)や粒胡椒など、ぜひ試してみたいところ。東京や大阪といった大都市でのイベント出店の際も実際に実演すると、お客様から大好評なのだとか。

 

壺( フードコンテナ)

 

 隣町の長船町にある名刀味噌本舗さんで見せていただいた備前焼の壺。その専用の壺に麹と醤油を入れるだけでおいしい醤が出来上がります。それは発酵のおかげですが、その醤を仕込むとき、なんと備前焼を使うというアイデアが生まれました。
 形は寸胴型で重い蓋付き。それも木村さんのアイデアだとか。木村さんは「醤の発酵には適度な通気性と保温力の高い備前焼が適している。だからうまく発酵が進む」と実際に壺を作り、それを使ってみて分かったことは「備前焼で仕込むと発酵にムラがなく、それも早く仕上がります。できれば商品化したいと考えています」と商品開発担当の高原陽平さん。備前焼で仕込んだ醤を味見させていただきました。味にまろやかさが加わり、味わい深く発酵が進んでいる印象でした。

 

大甕(おおがめ)

 

 時代劇番組や映画を観ると、かまど付近に大甕に水を溜めているのを目にします。備前焼の歴史は古く、古墳時代から始まった説もありますが、中世には甕を土中に半分埋めて食物の保存に利用されていたことからも、備前焼で作った甕は水を浄化したり、保温する作用があるといわれています。
 備前焼は内部が緻密な組織をしているために比熱が大きくなります。そのため保温力が強く、熱しにくく冷めにくくなります。また、通気性があることから、まろやかな味になることが分かっています。花瓶に花を活ければ長持ちするのだとか。水だけでなく、お酒もこくのある味になり、お酒通に喜ばれます。
 木村さんの一番のおすすめはやっぱりお水。「手に馴染む10p位のサイズがおすすめ」で、火照った身体を器を手にした瞬間からひんやりやさしく熱を冷ましてくれるそうです。

 

 

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