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『月刊マクロビオティック』2020年12月号おすすめ記事

中島デコさんインタビュー

マクロビオティックでいつもとかわらぬ暮らし

 

千葉県いすみ市に、自然と寄り添いながら持続可能な自給的生活を目指す「ブラウンズフィールド」があります。代表はクッキングスクール リマを修了された大先輩で、マクロビオティック料理研究家の中島デコさん。様々な面に新型コロナウイルスの影響が及ぶ中、どのような想いや生活スタイルで過ごされているのでしょうか?

 

良い意味でのコロナ禍の影響


編集部:新型コロナウイルスの影響で2月から約半年間、クッキングスクール リマを休校としました。雪の日でも休校することはほとんどないリマとしては前代未聞のことです。現在は通常講座及び体験セミナーを主に再開していますが、在校生の中には東京に行くことや不特定多数の人との食事(料理教室での試食も含まれる)について、勤務先から強めの自粛要請が出ていてリアル受講ができず、欠席が続いている方が多くいらっしゃいます。ブラウンズフィールドでは、イベントや宿泊利用等に新型コロナウイルスの影響はありましたか?

中島デコ(以下デコ):ネットニュースをたまに見ることはありますが、テレビは置いていないので、毎日の感染者数が○○人などといった細かい情報は入ってきません。それが、逆に、おかげ様というか、気持ちが不安になることもなく、日々おだやかに暮らしています。また、田舎暮らしということもあり、物質的にも特に困っていることはありません。暮らしていく上で、今回のウイルスの影響はほぼないですね。

今は情報操作をされ過ぎ、怖がり過ぎという印象を受けます。もちろん、電車に乗る時はマスクをするなどの基本的なことは押さえつつ、普通にマクロビオティック的な生活をしていれば、何の問題もないと思っているので、いつも通りの生活をしています。

イベント等に来てくださる方たちも全く変わりないですね。それはなぜかというと、以前から、来たい人が来て、来られない人は来ないというだけだからです。こちらからは強要も拒絶もしていません。来たい人はウェルカムだし、行きたくないという人はキャンセルするだけのことなので。むしろ今までと比べると来てくださる方が多くなっています。

ウイルスの影響で、改めて、自然、農業、自然食に目が向くようになり、「もっと土に触れたい」「広々とした空気がきれいなところが良い」といった意識が凄く高まったためか、逆に参加者が増えています。カフェや宿泊のお客さんも増えて、ありがたい悲鳴です。

編集部:リアルな料理教室の受講が減っている中で、お客様が増えたというお話はとてもうらやましいです。コロナ禍にあって、改めて自分のライフスタイルや何が自分にとって大切なのかを考えてみたという人が多くなったということでしょうね。

デコ先生ご自身は、コロナ禍で価値観や生活スタイルなどに何か変化はありましたか?

デコ:特にありません。基本的に、畑や田んぼに向き合っているので。カフェや宿泊業で現金収入を得ている部分があるので3月頃からの3ヵ月ほどは客足が遠のいて収入的には困りましたが、ちょうど春の季節だったので種蒔きと収穫、色んなものを摘んだり、加工したりしていました。そういった面では逆にラッキーでした。それらに集中できたので大変楽しかったです。

 

マスコミ情報への懸念


編集部:それも陰陽ですね。ブラウンズフィールドでは、お客様に対してアルコール消毒や体温測定などはされていますか?

デコ:していません。私もスタッフも怖がっているわけでもないですし、基本ウェルカムなので。除菌、除菌と言われていますが、何でもかんでも除菌して、常在菌まで殺すのもおかしいのではないかと思っています。こんなことはあまり大きな声で言ってはいけないかもしれませんが、こういうことをちゃんと言えない世間の雰囲気がそもそもおかしいのではと思っています。ただ、カフェなど人が多く集まる場所には消毒液の準備をしているので、気になる方はご自由にどうぞ、という感じですね。新規感染者数が1日100人超えという日もあるようですが、まったく心配していません。

もっと客観的に捉えれば、今回のウイルスで亡くなっている方より、自殺や事故、成人病などで亡くなっている方のほうがずっと多いわけですし。「もっと落ち着いて、客観的に考えてごらん」と思っています。マスコミが大きく取り上げ過ぎですね。

日本人だとピンとくる人が少ないかもしれませんが、世界的規模でみれば餓死している子どもの数のほうが多いはずです。そちらの方がずっと問題です。もちろんウイルス感染予防対策も大切ですが、問題にしなければいけないことを問題にせず、そこまで大騒ぎすることなのかしらとも思っています。

これからどうなるか予測はできませんが、あまりヒステリックに怖がり過ぎるのも精神的に良くないし、「みんながやっているからあなたもやりなさい」っていうのもどうかなと思っています。皆さんが、それぞれ自分でよく勉強して、自分で判断して、自分のやり方で楽しく健康に元気に暮らすということに集中していただきたいなと思っています。桜沢如一先生がいわれた「最高判断力」ですね。

 

禍い転じて…


編集部:東京では、食品の物不足が発生したり、スーパーに行列が出来たりと、ちょっとした騒動がありました。ただ、マクロビオティックを実践している受講生からは「手持ちの車麩や切干大根などの乾物と玄米があれば慌てることもないし、逆に良い機会なので半断食でもしてみようと思った」という声もありました。「不安になることもなかった」とか。やはりマクロビオティックを知っていると心強いなぁと思ったのですが、デコ先生はいかがでしたか?

デコ:全くその通りですね。特に田舎で暮らしていると、水があって、薪があれば煮炊きができるし、あとは米の備蓄があればOK。プラス、野草が生えているような所であれば、 いつもと何も変わらずに生活できるので本当にありがたいです。

マクロビオティックを実践してきて良かったと思える点は、生活も精神も安定するというところです。生きるエネルギーというか術(すべ)というか、安心して生きていける力が玄米菜食からいただけるというところです。これはもう、まだマクロビオティックを知らない人にはぜひやってみていただきたいです。やってみれば実感できます。

毎日の感染状況などの余計な情報に右往左往せず、日々、マクロビオティックの基本的なお食事をしていれば、自然にカラダとココロが調い、不安になることもなく、心おだやかに暮らせます。何かあれば基本食に立ち戻れば大丈夫、ということを体感・実感できていることはすごくありがたくて大事な気がするし、マクロビオティックの良いところだな、と改めて思っています。この騒動の中でも心おだやかに過ごしていられるのはマクロビオティックのお陰ですね。

コロナ禍で外出を自粛しておうち時間が増えたり、リモートで仕事をされる方が増えましたね。通勤時間や会社で過ごしていた時間をご飯作りにあてたり、自分時間(縫物などの手仕事や園芸など)を過ごして改めて「幸せ」と感じたという声をよく聞きます。禍い転じて福となすではないですが、今回のウイルスもまんざら酷いことばかりではないと
思っています。自分の生活を見直すひとつの気づきになったのではないでしょうか。

改めてお伝えしたいのは、皆さん一人ひとりの捉え方によって、どんな禍いも良いこと・楽しいことに変えられるので、普段からの心がけや気持ちの捉え方、考え方の訓練が大切だと思います。陰陽ですね。表大なら裏大なりですよ(笑)

この考え方はもちろんお食事にも繋がるのですが、マクロビオティックの基本食をいただいて心の落ち着きを保っていれば、どんな禍いにも楽しく向き合えるのだなと、客観的に見ていても面白いなと思っています。

編集部:企業ではテレワークの導入が進み、「通勤する必要がないなら自然の豊かな場所で暮らしたい」と田舎に引っ越される方も多くなったようです。ブラウンズフィールドの辺りでも変化はありますか?

デコ:そうですね。このあたりにも家族で移住してこられた方が何人かいます。徐々にこういう場所で暮らす心地よさに気付いた人、特に若い人たちの移住が増えてきました。いすみ市の役場でも、ブラウンズフィールドがオーガニックの生活ができる場所としてふさわしいという認識が高まってきているようです。

うちで働いていたスタッフ同士が結婚し、何組かが近所に住居を構えてカフェをやったり畑をやったりしていますし、若い人たちや子育てしている世代が増え始めてきて、コミュニティ的に賑わってきています。

季節を感じられる場所で、イロイロなものが循環していることを実感できると、暮らし方が丁寧になり、環境にも優しくなれますね。

 

 

自然に寄り添う生活様式


編集部:東京オリンピックが延期になりましたね。コロナ禍でなければ、2020年はどのように過ごされる予定だったのですか?

デコ:田んぼや畑をやっていると、毎年の作付けが大体決まっています。作付けに則って1年を過ごしているので、筍が出たら収穫して加工し、梅ができたら梅干しを作り、カボスを収穫したら絞る、といった具合で自然に沿って計画を立てているので、今年だからという特別な予定はありません。強いてあげれば、農業の閑散期には海外にいる友人を訪ねたりするのですが、しばらくは出かけられないということでしょうか。

コロナより台風の方が怖いですよ。自然の猛威・脅威の方が農業への影響が大きいので、穏やかにとは言いませんが、ある程度例年通りに春・夏・秋・冬が廻ってくれれば、何の問題もありません。

新型コロナウイルスはあまり意識していませんが、台風にしても温暖化にしても今回のウイルスにしても、全部人類が生み出した歪んだシステムというか、過剰な搾取、エネルギーの使い過ぎなど、それら全てが人間の不自然な行
いからやってきたものだと思います。きっと新型コロナウイルスも同じというか、本当に人類がやってきたことを反省しつつ、真摯に受け止めて、淡々と日常を過ごすしかないと思います。

そういえば、コロナ禍で変更したことがありました。いつも通りに色んな農作物の作付けとサスティナブルスクールという持続可能に生活するためのワザの習得やマクロビオティックの料理クラス、実践的な農業技術・農業経営を研究
し、各地で農業指導をされている篤農家の岡本よりたか先生の自然栽培のクラスなどの年間コースを予定していたのですが、コロナ禍でどうしようと少し考え、4月開講予定だった講座を5月スタートにしました。

でも、ここはビルの中でもないし、窓を開け放ってできるので密にもならないし、田畑で勉強する分には何の問題もありません。「不安でない方はどうぞお出かけください」と案内をして、5月から年間コースを開講し、6月からはカフェも再開しました。お客様もかなり戻ってきて、夏場からはいつもの年以上に忙しく過ごしています。

編集部:これからも、自然に寄り添った今までと同じ生活様式で過ごされるということですね。

デコ:そうですね。今までと同じですね。ただ、海外旅行が好きなの冬場の農閑期に海外へのリトリートを毎年やっていたのですが、それは当分無理そうなので寂しいですね。早く海外にも気軽に行けるように、海外のお友だちにも会えるようになったらいいなと思っています。

そうそう。変わったことはないとお話しましたが、ありました。自粛要請中、カフェを閉めていてもスタッフが家に帰らず、人手が余っていたので、筍や野草など、採れたものを加工して都市部で家に籠っている人に毎週送っていました。ネット販売です。採れたてのものを加工していることもあり、大好評でした。もちろん、皆さんは私たちが経済的に大
変だろうと応援のつもりで注文をしてくれたこともあったと思いますが、飛ぶように売れて嬉しい悲鳴でした。

これからも続けていきたいと思っていたのですが、日々の生活や宿泊、カフェが再開して忙しくなり、販売を続けることが難しくなりました。ただ、求めている人が意外と多いと感じたので、きちんとスタッフを確保して仕事化したいですね。活動の幅が広がりました。コロナ禍からの新様式ですね。

編集部:ネット販売も大好評とは、本当に嬉しい悲鳴ですね。大好評の理由は何だと思われますか?

デコ: 食材が旬の採れたてということですね。無農薬、無化学肥料で調味料にも拘って作っているので、安心感を持っていただけたのではないかと思います。

編集部:デコさんが作ったものであれば安心して食べられるという信頼感はありますね。

デコ:ありがとうございます。出来る範囲で少しずつやっていければと思っています。あとはもう、ここでの暮らしを皆さんにおすそ分けというか、お届けしたいという想いと、こちらに来ていただいて一緒にご飯を食べたり、何かを一緒に摘んだり作ったりすることで、息抜きをしていただけたらいいなと思っています。

編集部:ブラウンズフィールドでは今何人の方が働いていますか?

デコ:確定はしていませんが、大体10人くらいだと思います。家族を含めると10〜15人ぐらいの人間が一緒に暮らしています。仕事と生活の分け目があまりないので、それが苦手な人は難しいかもしれませんが、抵抗のない人にはとても楽しく生活が送れているようです。今は長女が5人目の出産で帰ってきているので、いつも以上に賑やかになっています。


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