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『月刊マクロビオティック』2021年1月号おすすめ記事

新春対談

西邨マユミ×岡田英貞

 

継続…そして基本に立ち返る


編集部:コロナで免疫力を高めることが大切といわれ、料理教室に通えないけどマクロビオティックを実践する方が増えている印象があるのですが、改めてマクロビオティックを続けていくコツなどのアドバイスをお願いします。

岡田:僕の場合は、人間がいい加減なので、完璧を求めない。完璧を求め過ぎてしまうと疲れてしまうので、ある程度余裕を持ってリラックスしてやっています。

それから、やはり日本ならではの四季折々を楽しんでやっていますね。命をかけてやるのではなく、マクロビオティックは僕のお友だちみたいな気持ちで。そういうゆとりというか愉しみを、マクロビオティックを実践していく上で大事にしていきたいなと思っています。ムリなく自分のペースで、そして愉しくないと続かないと思っています。

西邨:そうですね。本当に継続は力、だと思います。ただ、私の場合は日本を出る前に命がけで来ちゃった部分もありますので、それがマズイというか、自分自身にあまりにも期待し過ぎたりするところがあるので、時々見直したりはしています。自分で見直すというより、そういう一生懸命な気持ちでやっていると、外からいろんな力が加わってきます。

例えば、マドンナの仕事について、皆がどうやって取ったんですか? と聞いてきます。取ったんじゃないんです。たまたま来たんです。というところですね。やはり、そういう想いというのは必要なのかなと思います。それがあるからこそ私の場合は今も続けられています。「これは誰にでもできるはずなのに何で皆出来ないのかな」とか、そういう自問自答の繰り返しです。

今もそういう感じなので、どうやったら続けられるのか、といったら、それぞれがその時々で自問自答しながら見つけていくということですが、大切なのは、基本なしで続けるということは難しいと思うんです。反対に何度も言いますが、「間違ったら基本に戻ればいい」の基本というのがどこなのかが見えていないと、結局マクロビオティックを続けたことにならないと思うんですね。ただ、それが食事だけではないところが、なかなか伝わっていかないところがもどかしいですね。

私はやはり血が熱いといいますか、陽性、陽性と皆に言われ続けていましたし、確かに自分でもそうだと思います。久司道夫先生にも言われたのは「あまりにも正義感が強すぎる」。正義感が強すぎるというのは反対に言えば、自分でコントロールをしようというところにいっちゃったりしてしまいますからね。そういう所を自分で宥なだめつつ、すかしつつ、やっていくということができるようになったのは、本当63歳になって、やっとです(笑)。

集中する時も必要だし、そこから離れる時も必要。だから緩急ですよね。緩める時も必要だし、グッと縮める時も必要であることを強く感じています。なので、皆さんも「あ〜、また食べちゃった」とか、「あっ、忘れていた」という時、気がついた時に戻れば良いと思います。

本当にそういうことの繰り返しで、皆さんはずっとやってきていると思うんですね、先生たちも含めて。

今、マクロビオティックを伝えていくという部分で、本当に何か新しいことを考えているところです。考えるから続けていけるんだとも思っています。

良い時もあれば悪い時もあります。自分なりにきちんとできないなと思う時もありますが、基本を知っていることによって、そこに戻るということができ、それを続けていくことができるのだと思います。そこから見えてくることもたくさんあるし、未だに何とかマクロビオティックを続けていられるのはそういう姿勢で、とにかく続けようと思ってきているからではないかなと思います。あとは楽しむことを忘れないことですね。

岡田:何をどう食べれば良いかを自分自身で判断できるのがマクロビオティックの強みですよね。時には外れる時もありますが、ちゃんと自分でチェックして戻っていける。やはり日本の場合は、四季がハッキリしていますから、自分の体調を確認しながら、四季折々の食材やら、調理の仕方を楽しみながらやっていくというのが非常に良いと思いますね。

西邨:日本は時期によって手に入らない食材があるので、料理教室を日本でさせていただくと、いつも反対に驚くのですが、アメリカではまずそういうことがないんですね。いつでも何でも手に入るのがアメリカなので、日本に行って「この時期はもうイチゴはないですよ」と言われると、「えっ、ないんだ!」と逆に驚いてしまいます(笑)。でも、それが素晴らしいんですよね。

日本には今もちゃんと季節感があるというのはホントに素晴らしいと、日本に行くといつも思います。アメリカにいると麻痺してしまう部分です。

「ではどうして日本にいないの?」とよく言われるのですが、たまたま自分が選んだ環境というのがアメリカだったんですね。

私は本当にラッキーなことに、18年間ずっと道夫先生の下でお勉強させていただいて、その間は本当にニンニクを使わないマクロビオティックでしたからね。お芋も入らなかったです。ハーブなんて一切なかったですね。でも、どうしても皆さんに期待されるとついついやってしまうんです。色々なハーブを使ってみたり、油を使ってみたり。

岡田:僕もやっています(笑)。

西邨:でも、結局は基本が大事、というところに戻るので、基本を知らずに「マクロビオティック風」を実践している人たちには申し訳ないのでちゃんと教えていかなくては、と感じています。ですから、基本をしっかりお伝えしている日本のクッキングスクール リマはとても大事なんです。頑張ってください!

岡田:はい! ありがとうございます。

西邨:私にできることは何でもさせていただきます。2021年は秋頃に日本に行けたらラッキーだと思っていますが、アメリカの状況をみていると日本に入れてくれないかもしれません。その辺が分からないところなので、Zoom やネットでできることはどんどん協力させてください。

 

ソーシャルディスタンス


西邨: 岡田先生、リマは今どんな感じですか?

岡田:コロナ対策を十二分に施しながら、少人数制にして粛々と教室をやっています。

西邨:受講される生徒さんにとっては逆にとてもラッキーですね。人数が少ないということは、プライベートレッスンみたいな状態ですから。

岡田:そうですね。講師の目も行き届きますし、コミュニケーションも充分に取れます。それから、お互いに情報や知識を交換しながらやっていく、という面では非常に充実した授業ができています。

西邨:経営していく側は大変だと思いますが、学ぶ側としてはこんなにベストな時はないですね。いつもだったら20人ぐらい一緒にいるクラスが10人とか、6人とある日の食事かになったら、これはすごくラッキーなことです。ほとんどプライベートレッスンじゃないですか!

だからこそ、きちんと繋げていくのが大事ですね。今までは20人いて1割が進級すれば良いと思っていた状況だったのが、6人だとしたら6人全員が残っていけば、実は20人来ていた時より良い訳ですよね。どうですか? どこまでもポジティブな私(笑)。

 

素晴らしい年となることを信じて…


編集部:2021年はどのような年にしたいですか?

岡田: 本当に継続は力なりで、今やっていることを引き続きしっかりやっていくということが一番大きなこととしてあると思いますが、マクロビオティックはお食事が大事なんですが、お食事だけではないとマユミ先生も何度もおしゃっています。もう少しマクロビオティックの皆さんに対する間口を広げていくことができたらな、と思っています。特に環境の部分とか資源の保全であるとか、マクロビオティックの一物全体や身土不二の広い考え方、こういうものをもう少し世間の皆さんにお伝えできたらなと思っています。

それからこれは個人的な関心なんですけど、自分もいよいよ60代後半に差し掛かってきました。高齢者の方の食事というのを研究してみたい、と思っていまして、最近は介護施設のキッチンに時々入らせてもらうなど、いろいろなお手伝いをしながら勉強させてもらっています。やはり高齢者の方は身体の衰えもありますし、歯の状態や消化器官の状態など、年をとると段々変わってこられるので、その辺りをマクロビオティックでどう対応できるのか、少し勉強していきたいと思っております。

西邨:マクロビオティックの自分の経歴の中では、マドンナというのは20年ぐらい前の話になっているんですが、それでもやはりそこを大事に、ポイントに思ってくれている方がたくさんいて、英語のインタビュー依頼がマクロビオティックやヴィーガンの人たちからくるのですが、2020年は断っていました。2021年はそういうものも積極的に受けて話をしていかなければいけないのかなと思っています。英語はそこまで得意ではないので、どこまでいろんな話ができるかは少々不安ではありますが。

先日、マクロビオティックの勉強をしていない方たちの集まりで、Zoom でマクロビオティックの話をして欲しいというお話がありました。なので、もう一度、道夫先生の本を読み直したり、桜沢先生の本を読み直したりしました。さっきもお話しましたが、そういう人達には基本が大事だということを伝えていきたいので、自分自身も改めて勉強し直しています。

そういう中で、栄養学の話ではないということを痛感しました。自分が経験してきたことをいかに相手に伝わるように伝えていくかですが、どう生きるか? という、いわゆる哲学、思想の部分がとても大きいことを改めて強く感じています。ただ、その哲学、思想がどうしても宗教に繋がってしまうことの危なさも凄く感じていまして、今はまだ暗中模索中です。いかに分かりやすい言葉なり抵抗のない言葉なりを見つけて、お伝えしていけるかですね。

よく道夫先生から「マクロビオティックという言葉をなくさないように、陰陽はきちんと伝えるように」と言われてきました。でも、やはり陰陽の考えを伝えることはなかなか難しいです。もちろん1回のクラスで分かるわけはないのですが、どうしても聞きに来る人たちというのは1度で分かりたいわけですね。そこが難しいところです。

ですから、継続は力なりというのは自分なりの方法で始めて、あちこちで使ってみて、考えてみて初めて分かる、というところが難しくもあり、奥が深いという風に言うこともできますね。自分なりの考え方で進めていくことができる面白さもあるというところを、こちらの人たちにももっと伝えていきたいなと思っています。

道夫先生はそれを一生懸命されていたと思います。桜沢先生ももちろんそうです。ヴィーガン、ベジタリアンあるいはプラントベースということは、まだまだ一般にまでは認知されていませんが、たくさんの人の耳に聞こえるその世界の中で、本当に包括的な見方をする生き方であることをどういう風に伝えていけるかというのが、2021年私の課題で
あり、自分の楽しみでもありますし、皆さんと一緒により広く、そしてより深めていければいいなと思っています。

岡田:今回のコロナウイルスは別段インベーダー(侵略者)ではないんですね。自然界に私たちと一緒に生息しているものであり、命が生まれ育っていって、成熟してやがて滅んでいく。土に還っていくような循環の中で、大きな役割をウイルスや細菌が果たしているわけです。こういうパンデミックが起こると敵みたいに思ってしまいますが、本当は私たちと共生して一緒に自然の中で存在しているのだと思います。それが今回のように暴走してしまうみたいなこ
とが起こるのは、やはりどこかバランスが崩れているからだと思います。

都市の過密化であるとか、世の中のスピードがどんどん速くなって加熱していくような状況、そういうことで全体の調和が崩れるからこういう状況が起きてきたのではないかと思います。マクロビオティックを実践して、食事を調え、一人ひとりがバランスを取り戻す、色々な調和を自分から創り出していくということが、これからは大事になっていくのではないかと思います。

西邨:私も2021年は引き続きコロナとの共生の仕方を考えていかなければいけないと思います。これから、もっともっといろいろと変わった形で、コロナ以外のものが出てくる可能性は高いわけです。これが100年に1回なのか、50年に1回なのか、30年に1回なのかという風に、だんだんとスパンが短くなってきているのでは。ですから、それに対して自分がどんな風に対処できるのかと考えると、私は自分で判断しながら食事で調えていくことだと強く思っています。

また、身体も筋肉が全く衰えてしまってはいけないので、ある程度の運動はするべきだと思います。それからメディテーション(瞑想)。やはりメディテーションは心を落ち着けるという意味でとても大切だと思います。

食事、メディテーション、運動。この3つの柱があると、どんなことが起きても乗り越えていけると私は強く思っています。

今は非常に悪い時期ですが、始めあれば終わりありです。この後は良くなっていくしかないのです。マクロビオティクの考え方を知っていると、こういう時にこそ救われると思います。なので、もっともっとたくさんの人にそういうところを感じてもらい、2021年以降は、災い転じて福をなすことができる、ますます素晴らしい年になると信じて、今を乗り切りましょう。

編集部:西邨先生、岡田校長、本日はありがとうございました。

 

にしむら まゆみ
マクロビオティック・ヘルス・コーチ/パーソナル・シェフ/日本パーソナルシェフ協会 顧問/一般社団法人オーガニックヴィレッジジャパン(OVJ) アドバイザー/一般社団法人「ChefooDo(シェフ―ド)」メンバー。1982年に単身渡米、マクロビオティックの世界的権威である久司道夫氏に師事。その後、マサチューセッツ州クシ インスティテュート ベケット校の設立に参加し、同校の料理主任および料理講師に就任。また、2001年より通算10年間にわたり歌手・マドンナ一家のパーソナル・シェフを務め、ワールドツアーに参加。その他にもブラッド・ピット、ゴア元副大統領など多くのセレブリティに食事を提供してきた。現在は国内外においてマクロビオティック・コーチ、パーソナル・シェフとして精力的に活動中。病気の人や子どものための食事をつくっていた経験から、無理なく続けられる、時代のニーズに合ったマクロビオティックのあり方を提唱・実践している。一男一女の母。


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