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『月刊マクロビオティック』2021年4月号おすすめ記事

特集「免疫力」

 

B身体を温める

マクロビオティック和道 主宰 磯貝 昌寛

 

冷えと免疫力


過去に一万人近い人の食養指導をしてきて強く感じることのひとつが「免疫力が低い人は体が冷えて心も不安定になっている」ということです。体温が一度低下すると免疫力も大幅に低下するという研究は多々あるようですが、食養指導を通してもそれは強く感じます。

1950年代の日本人は平均体温が36・8度あったといわれていますが、現代では36・1度まで低下したという報告があります。戦後70 年以上経った今、様々な病気が蔓延するのも現代人の体が冷えていることが大きな誘因になっていると思うのです。

この冷えを改善することが現代人の体質改善の要ではないかと私は強く思います。そして、この冷えの原因を知らなくては根本的な冷えの改善に結びつかないとも思うのです。

 

疼痛と冷え


進行したがん患者の7割ががん性の疼痛を訴えるといわれています。疼痛の病理的・解剖学的なことは現代でもまだ解明されていないといわれます。しかし、食養療法でがんの疼痛が消える体験例を目の当たりにしていると、疼痛の意味がよくわかります。

生姜風呂に10日間、徹底して入ったことで痛みが消えた人がいます。前立腺がんが骨転移をして、足の骨が変形するほど痛みの強かった人が、生姜風呂や生姜湿布によって痛みが消えた例もあります。乳がんや大腸がん、すい臓がん、肝臓がんなどでも食養療法で痛みが消えている例は少なからずあるのです。

疼痛の疼はヤマイダレに冬。体が冬の状態、冷たく冷えていることが疼痛の大本にあります。徹底して温めることで疼痛が消えていくのですから、そう思わずにいられません。

 

冷えにも陰陽がある


陰性な冷えは砂糖(人工甘味料を含む)や果物(主に南国の)などが起因していますが、陽性な冷えは動物性食品などが起因しています。

動物性食品で造られた細胞は硬く弾力性がありません。体の消化分解力・解毒力が勝っているときは、まだ体に反応は出ませんが、動物性食品から造られる細胞の蓄積が解毒力を上回ると、様々な症状が体に現れます。

硬くなった細胞や組織は血液循環を悪くします。冷え、コリ、頭痛は血行不良からきています。手足に冷えを感じるのは手足末端の血管や細胞、組織の硬化が考えられます。

陰性の冷えであれば、味噌汁や梅醤番茶など、温かくて塩気がしっかり効いたものを摂ると改善しますが、陽性の強い冷えはそれらでは改善しません。むしろ、第一大根湯、椎茸スープ、温めたリンゴ果汁などを摂ると冷えが改善してきます。

陰に偏っても冷え、陽に偏っても冷えるのです。中庸であれば温かく、活性化しているのです。

冷えを改善するのにもっとも大事なのが運動です。掃除を徹底的にすると体が温まってきます。歩くことも体を芯から温めます。深い呼吸も徹底して行うと手足が温まるのを実感します。運動の基本は掃除とウォーキング、それに呼吸です。もちろん他の運動を組み合わせることも大いに結構です。人間は動物ですから動いてこそ中庸を維持できます。疼痛が消えるまで徹底して体を温めることです。

 

腸を温める


腸を温めることで全身が温まります。腸は肋骨に囲まれていないので外からアプローチするには一番適しています。腸には全身の免疫の7割が集まっているといわれますから、腸を温めることが免疫力を高めるのにもっとも大切なことです。

腸が温かい人は手足も温かいものです。握手をして手の芯から温かい人は腸が健全な人です。生姜湿布の実行時間は、冷たかった手足が温まるまでが目安です。温かい血液は巡りがよく、腎臓への血流量も増します。腎臓は血液のろ過装置です。浄血装置といってもいいでしょう。

腸を温めることが第一ですが腎臓を温めるときには、腰から背中の中央部分にかけて温めます。腎臓の次に温めるのは足です。足は循環器系の末端なので、足が温まると心臓、脾臓、腎臓、膀胱の血流量が増し、副交感神経を刺激して免疫力が高まります。ふくらはぎまでしっかり温めることが大事ですが、足首までの足湯でもかなりの効果があります。

生姜湿布に必要な材料は生姜とお湯だけ

 

生姜湿布と生姜風呂


冷えと痛みに対し、生姜湿布や生姜風呂で徹底して温めることで痛みが消えている人たちを見ていると、血液循環がよければ痛みを感じにくいということなのだと思います。生姜の解毒力により細胞損傷が修復されているということも考えられます。

生姜成分のジンゲロールが体内の酸素量を増やすという研究結果もあります。がんは酸素や熱に弱いことを考えると、皮膚や粘膜、鼻粘膜から吸収される生姜成分が体内で浄化作用をしている可能性も十分あります。生姜湿布や生姜風呂で温めてよいかどうかの判断基準は「心地よい」かどうかです。心地よいようであれば、続けた方がよいものです。

生姜湿布を当てたお腹

 

 

体温と穀物


日本人であれば、体温が37度弱に保たれる食と生活が陰陽が調和した中庸な生き方ではないかと思います。緯度の高い陰性な地域では人間の体温は高く、緯度の低い陽性な地域では人間の体温は低い傾向にあります。世界の多くの文明は中緯度の場所に多く発生しています。世界の文明の多くが、人間が37度弱の体温をよりよく保つために生み出されたといっても言い過ぎではないでしょう。

ヒトの食性は穀物を中心に食べることです。歯の構成からも食の歴史からも、人間は穀物を中心に食べてきたといえます。実際、現代では穀物の摂取量が減り、その他の食物の摂取量が増えるにつれて病気が多発している現状をみても、ヒトの食性の中心にあるのが穀物だとわかります。

石塚左玄が人間は穀食動物であると論じたことは非常に意味深いことです。そして何より大切なことは、穀物を中心に食べていると、日本人は不思議と体温が37度弱を自然に保つことができるのです。穀物の生命力(エネルギー)で私たちの身体が満たされると、特別なことをせずとも自然に体温が37度弱になるのです。

そして、日本人であれば体温が37度弱に保たれていると、心も体も安定して、心の底から感謝心が湧いてくることを多くの人を見ていて強く感じるのです。

 

いそがい まさひろ
1976年群馬県生まれ。15歳で桜沢如一「永遠の少年」「宇宙の秩序」を読み、陰陽の物差しで生きることを決意。大学在学中から大森英桜の助手を務め、石田英湾に師事。食養相談と食養講義に活躍。「マクロビオティック和道」主宰。

 

 

C免疫力を高める食べ物

クッキングスクール リマ講師・千葉校主宰 角元 康代

 

お味噌汁のチカラ


クッキングスクール リマ姉妹校(千葉校)を主宰、本校でベーシックUコースとマスターコース、インストラクター養成講座を担当する他、週5日ほど学童児童のお手伝いをしています。一昨年の夏、学童保育に通うかわいい一年生が急におやつの時間におやつを食べず、持参の水筒からお茶を飲むだけでうなだれていました。話を聞くと「ウンチが出ないから、おやつが食べられないの」と、半べそのような表情でポツポツ話してくれました。

夕方、お迎えに来たお母様に伺うと「元々3日に1回出ればいい方だったのですが、このところひどくて…。しばらく食事だけにして、おやつはあげずに様子をみたいんです」とのことでした。

その後しばらく経ってもウンチがスッキリ出ることはありませんでした。お母様が困った様子だったので「朝、味噌汁を飲ませてみては?」と提案しました。「晩御飯の時には出しているのですが、朝ですか?」と不思議そうなお顔でしたが、次の日から実践してみることになりました。

幾日か経ち、その子から「出た!スッキリ〜!」とニコニコ顔で声をかけられ、お母様からも「出たんです! 朝のお味噌汁続けてみます」と感謝のお言葉をいただきました。一ヵ月くらい経った頃、みんなと一緒におやつを食べられるようになり、朝のお味噌汁の不思議な力をしみじみと感じました。

体調を考えた作り方

コロナ禍の中、手洗い・消毒・マスクの他に、オゾンや薬品による殺菌、除菌の情報が多くあり、不安にかられる毎日です。情報収集も大切ですが、情報収集に振り回され不安で過ごすより、生活(衣・食・住)を少し見直し、自己免疫を上げる努力をしてみませんか?

ひとつの方法として、体調に合わせたお味噌汁と穀物をしっかり摂ることを提案します。お味噌汁をだし汁・具材・味噌・作り方からご紹介します。

陰性気味の体調の時は、昆布だしを多くします。陰性寄りの野菜は避け、味噌は麦味噌と豆味噌を1対1にし、少量の油で具材をよく炒めた後にだし汁を入れます。

陽性気味の体調の時は図1を参考に陰性になるように作りましょう。

体調がわからない時は椎茸だし3: 昆布だし7の割合にします。具材は季節のものを少量の油で軽く炒め、だし汁を入れて煮ます。味噌はお好きな味噌でよいです。

椎茸だし

取り方には3種類の方法があります(水3カップ、干し椎茸2〜3枚)。
◎水出し(一晩水につける)
◎軽く火を入れる
◎沸騰後、鍋の蓋をとり、中〜強火で水分量が半分になるまで火を入れる(陰性気味の人はこの方法でとりましょう)。

昆布だし

取り方には2種類の方法があります( 水3 カップ、昆布3・5×10p1枚)。
◎水出し(一晩水につける)
◎軽く火を入れる
※2番だし:だしがらの昆布を数枚水に入れてクツクツ煮る

 

穀物を主食とすることの大切さ


毎日の食事の中で、皆様の穀物摂取量はどれくらいでしょう? 体を動かすにはエネルギーが必要です。

お菓子や果物には二糖類(単糖2つが結合してできた糖)が多く含まれているため、直ぐに分解されてエネルギーになります。血糖値もすぐに上がり、気持ちが高揚します。しかし体は高血糖を嫌い、インシュリンをたくさん出して血糖値を下げます。

血糖値が下がると気持ちが落ち込みがちになります。気分の高低は体に大きな負担です。しかし多糖類の穀物を主食とすると、穏やかに分解し、エネルギーとなるため、血糖値は安定し気分のアップダウンもなく、体に優しい。特に穀物の中で、玄米はタンパク質や脂肪も含む素晴らしい食材です。

毎日の食事の中で半分位(50%)は摂りましょう。

玄米の炊き方は、洗った後の浸水の有無、どの釜を使うか(電気釜、土鍋、圧力鍋)、他の穀物や豆等の混入の有無等いろいろありますが、大切なことはごはん粒にしっかり火が入っていることです(でんぷんがβ→αになると消化吸収に良い)。炊き上がった玄米ごはんを一粒とって半分に切り、切り口が同じ色かどうか、中に芯が残ってないか、時々確かめてください。

 

体温を上げる


最近冷え性の方が増えています。手足の冷たい人はもちろんですが、表面は冷えていないけれどのぼせてボッとすることが多い人は、体の芯が冷えている冷え性かもしれません。

体温を上げると免疫が増えるといわれています。頭寒足熱という言葉もある通り、冷え性克服のために足下に陽性さを保ってみましょう。具体的には、5本指の靴下(出来れば絹素材)を履き、上に靴下を重ねて履くだけです。続けているといつの間にか日々の体調が良好になる人が増えています。お試しください。

玄米とお味噌汁と重ね履き、そして食事はよくよく噛んで、マクロビオティックを愉しんでくださいね。

 

かくもと やすよ
クッキングスクールリマ千葉校主宰。ベーシックT・U、マスターコース、インストラクター養成講座を担当。夫の転勤に伴い、全国を転々とする中でマクロビオティックや天然酵母のパンと出会う。現在は子どもルームにて勤務。「朝はお味噌汁を飲もう!しっかりご飯を食べよう!」と、次世代を担う若い子どもたちへマクロビオティックを伝えるべく奮闘中。

 


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