日本CI協会はマクロビオティックの創始者桜沢如一によって創設された日本で最も歴史のあるマクロビオティックの普及団体です。

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『月刊マクロビオティック』2022年3月号特集

特集 Zoom Talk Session「海外からの受講生たち」

 

現在、流通・金融経済のグローバル化がますます進む国際社会の中、食の分野に於いて今や世界にその名を知られるマクロビオティック。

当協会の設立も本誌の創刊も創始者桜沢如一によって始められたものですが、今からおよそ90年前フランスに初めて無双原理とマクロビオティックが伝えられました。後に彼の弟子たちの尽力によって、南米・北米にも伝えられてゆき、今や欧州・北米・南米・東南アジアなど、さまざまな土地に拠点が存在し多くのマクロビオティック実践者が活躍しています。

本誌読者の方々には言うまでもありませんが、伝統的な和食であるところのマクロビオティック食事法には「一物全体」・「身土不二」・「陰陽調和」という3つの中心的な考え方があります。この実践には「その土地に住む人はその土地で収穫されたものをいただく」という「身土不二」の原則を配慮しなければなりません。各地で採れる農作物の違いから、当然、それぞれにユニークな工夫が必要になってきます。私たち日本人にとって和食は何の違和感もありませんが、外国人の方々にとってはどんな印象を持たれているものか興味深いところです。

今月の特集は、リマ修了生・受講生の中から、韓国出身の呉オ政ジョンソク錫さん、アメリカ出身の小岩井ノーラさん、ハンガリー出身のハラスティ・ジャネットさんに、Zoomで外国人ならではの視点からお話を伺いました。どうぞお愉しみください。

 

マクロビオティックとの出会い


皆さんのご出身やいつから日本にいらっしゃるか、マクロビオティックとの出会い、そしてクッキングスクールで学ぶようになった経緯などをお聞かせいただけますか?

 

呉政錫(オン ジョンソク):私は韓国出身で、1999年から大阪にいましたが、日本人の妻と結婚して2000年から東京で暮らしています。副業で翻訳の仕事をしていた時、韓国の団体の、日本のマクロビオティックスクールでマク
ロビオティックを学ぶ、という企画の通訳を頼まれました。4年ほど前のこの企画がきっかけです。

伝統家屋 村の風景(韓国)

 

小岩井ノーラ:私はアメリカ出身で、32年前に日本に来ました。日本語はまだまだです(笑)。主人とはアメリカの大学院で出会って今も英語で話しています。

マクロビオティックに出会ったのは、私が13歳の時に結婚した兄の奥さん(義姉)に教えてもらったことがきっかけです。とても明るくて、気持ちがいつもハッピーな人で、家にはアロマやハーブティなど、色々な珍しいものがあって、「ハーブティは、コレを飲むとココが良くなるよ」などと教えてもらいました。でも、マクロビオティックにちょっと興味があっても、その時は始めていなくて、やはりきちんと学び始めたのは4年前からでした。日本語がうまくないのでリマに通うのは少し心配でしたが、「やってみない?」と主人が背中を押してくれました。

ノーラさんの実家周辺の景色

 

ハラスティ・ジャネット:私はハンガリー出身で、日本とハンガリーを行ったり来たりしていて、長期滞在を含めると、日本は15年くらいになります。

日本に来たきっかけは合唱団です。小さい時にハンガリーの国立オペラ座少年少女合唱団に所属していて、コンサートツアーがあって、1987年に12歳で日本に初めて来ました。毎回ほぼ1ヵ月ぐらい、だいたい夏でしたけれど、日本のツアーが3回続いて、ホームステイ先の方々など、とても良い巡り会いがあったので日本がとても好きになり、「日本語を勉強しないと」という気持ちになりました。それでホームステイ先の家族に呼ばれて、「今後、日本語を勉強し
たいならウチに来なさい」と言っていただき、1991年からの1年間、高校に通って日本語の基盤を習得しました。

その後、ハンガリーに戻ったのですが、日本語学科のある学校もできたので、そこに進学して、それからは当時の文部省の奨学金で何度か日本に来たり、ハンガリーでもツアーガイドと通訳をアルバイトでやっていました。90年代でしたが、巡り会ったとても面白い方がマクロビオティック食をしていて、その時に初めてマクロビオティックという言葉を聞きました。その時はまだ若い頃なのでなんとも思っていなかったです。

今、主人の仕事の関係で池尻大橋のそばに住んでいるのですが、「オーサワジャパン池尻大橋店」に買い物に行った時、マクロビオティックの料理教室もやってるということに気づきました。子どもも3人いるので食生活を改善しようということと、新しいことにチャレンジしよう、ということで教室に通い始めました。まだベーシックTコースだけですが、
とても面白かったです。

ブタベストを挟んで流れるドナウ川(ハンガリー)

 

日本との違い


ご自身の国と日本の、特に食生活の違いや似ているところなどがありましたらお聞かせいただけますか?

 

呉:韓国と日本は、違うところよりも似ているところが多いです。まずお米がベース、というところですね。基本の食事の考え方も同じで、韓国でも主食はごはんで、汁物があって、副食のおかずがあって主菜がある、そういう構成になります。汁物に味噌を使うところも似ていますが、韓国の味噌と日本の味噌は原料が大きく違います。基本の調味料は味噌、醤油、塩が中心で、日本と変わりません。

味付けですが、辛いものが大好きなんです(笑)。おかずは赤いものが多いですね。動物性関連では、牛の骨を煮込んだものなど、スープは日本よりも種類がたくさんあると思います。

編集部:韓国といえば、やはり焼肉のイメージがありますが…。

呉:皆さんが観光でいらっしゃると、やはり焼肉が一番魅力的に感じると思います。

編集部:韓国の方は焼肉をよく食べるのですか?

呉:一般的にも、やはり多く食べていると思います。ポピュラーなもので「プルコギ」という料理があるのですが、甘い醤油ベースですき焼きに似た料理です。家庭では週に1回くらいは食べられています。また、会社で会食したり、友だちとお酒を飲みながら食べる料理は、やはり焼肉が多いですね。

マッコリとドトリムック(韓国)

 

ノーラ:以前のアメリカは肉、魚、ポテト、パン、パスタがベーシックでした。今はお米も世界に広がっていますが、私が育ってきたのはこういう食事でした。小さい頃は、オーブンで焼く料理が多かったかもしれません。あとは大きな鍋で煮込んだスープとかです。トウモロコシの粉で作ったパンとコールスロー、そういうメニューでした。たくさん食べてお腹いっぱいになって、さらに牛乳もたくさん飲んで、チーズも卵もたくさん食べていました。

編集部:それが、アメリカの一般的な食事なんですね?

ノーラ:そうですね。小さい頃、暖かい時の朝はトーストやシリアル、バナナ、オレンジジュースに牛乳が普通でした。週末はフレンチトーストやパンケーキで、グレードアップです。お昼は自宅ではサンドイッチでしたが、学校ではピザやハンバーガー、ホットドッグでした(笑)。

編集部:よく知られている昔のアメリカの典型的な食事だったんですね。

ノーラ:1950〜1970年あたりはみんな太ってなかったんですが、炭酸飲料が流行りだしてから太り出しましたね。ドーナツとか、食べ物の種類も増えてきたことと、不景気になってファストフードしか買わなくなって、ファストフードのほう
が安いけど太るんです。

編集部:アメリカの方が太っていたのは、時代の背景もあったんですね。

ジャネット:ハンガリーも主食はお肉、ジャガイモ、パンという感じですね。私の家庭での順番は、まずはスープです。色々な種類のスープがあって、たくさん飲んでいました。その後にメインがきて、お肉は週に2 回くらい。あとは豆だったり、ジャガイモだったりです。デザートは週末や特別な日にだけ(アップルパイなど)で、クリームが乗ったようなケーキを食べたいときはお店に行っていました。

合唱団に受かってからは首都のブダペストに移りましたが、それまでは田舎でしたし社会主義だったので、何でも手に入るわけではなく、あるもので生活していました。

ハンガリーは内陸なので魚料理は川魚になります。クリスマスに作る伝統的な「フィッシュスープ」というのがありますが、鯉のスープです。写真はパスタを入れています。

ハンガリーの伝統料理 フィッシュスープ(パスタ入り)

 

編集部:ごはんはあまり食べないのですか?

ジャネット:今のハンガリーではごはんも食べるのですが、当時、私はごはんを食べた覚えがないですね。パンかパスタか、ジャガイモでした。

編集部:日本と似ているところはありますか?

ジャネット:漬物をたくさん食べていることです。新鮮なレタスやサラダは一切なく、私の家では漬物でした。日本にも美味しい漬物がありますが、キャベツやキュウリ、梅も漬けていました。サクランボなどをコンポートやジャムにして冬のために保存しておいて、別の時季に食べられるように、祖母や母もしていました。

 

リマを受講して


リマを受講していかがでしたか?

 

呉:マクロビオティックを実践して感じたことは、体重が自然と落ちたこともありますが、まず健康上の身体の変化ですね。以前は毎年冬を越す間に2〜3回風邪を引いていましたが、今は一切なくなりました。体調は陰と陽を考えながら食事で調節しています。

感情も、健康な精神は健康な体に宿る、と言いますが、少し落ち込んでいる時には気分をアップさせる食事にするとか、リラックスしたい時にはどういう食事にすればいいかなど、いろいろと研究をしてきて、それなりに成果が出ています。

以前は怒りっぽい性格で、怒りがマックスになるまで数秒だったんです(笑)。でも、今は滅多にそこまで怒ることはないですね。気持ちも、いつも中庸のあたりにできる自信にも繋がっています。

リマは歴史と伝統があるので、こだわりを守っている、という印象がありました。ですから、里真先生の教えや精神、その料理にはどんな思いが込められているのか、ということを毎回レッスンで感じるように心がけていました。

編集部:それらを感じることはできましたか?

呉:できました。例えば、「台所は薬局である」というような里真先生の言葉は、本当だなー、と感じています。

ジャネット:食材を大切に使う、例えば玉ねぎの切り方だったり、できるだけ捨てないで全部使うなどの食事に対する姿勢に、私が初めて日本に来た80年代の頃の、どこか懐かしい日本人の精神があるなー、という印象を受けました。私のホストファミリーは静岡県の田舎のごく普通の家庭でしたが、そこで触れた昔の日本人の精神のようなものです。

編集部:マクロビオティックを始めて何か変化はありましたか?

ジャネット:言い訳になりますが、まだベーシックTコースしか受講できていないことと、子ども3人がまだ小さくて手がかかるので、教わった料理をなかなか家で作れていません。ごくたまに玄米ご飯くらいです。ですから、体の変化は今のところ感じられていません。

ノーラ:私もリマを受講してから、食材を使う時、台所に立っている時、一物全体で無駄にしないように心がけています。それからお料理する時は静かに、心が繋がっていると思っています。リマではおばあちゃんに教わっているような印象がありました。小さい頃は野菜の切れ端を見ると「これ、もう捨てるよ」とか言っていましたが、今は「もったいない」と言ってぬか床に入れたりしていて、考え方も変わってきました。

体も変わってきました。でも、ずっとアメリカの食事を摂ってきたDNAが繋がっているので、そこは抜けないです。2人の子どもたちも持病を持っています。私は100%マクロビオティックの食事をしたいのですが、家族はあまり玄米が好きではないので、「これがマクロビオティックの食事だよ」って教えたりしています。たまに家族はマクロビオティックの
食事と知らずに食べている時もあります(笑)。

よく感じるのは、100%マクロビオティックの食事でない時は、体の調子が悪くなります。吹き出物や湿疹が出やすかったり、イライラしたり、頭痛になるとかです。それで基本のマクロビオティックに戻ると、体調が良くなるんです。

コロナ禍以降は主人がほぼ毎日家で夕食を食べていて、日本人の主人も料理が好きなので週末は作ってくれているのですが、お肉などを使ったガッツリの「男の料理」という感じの料理なんです。「食べない」って言えないでしょ?(笑)。だから、この3年間で少し体重が増えているし、陰と陽のバランスがあまり良くないと思っているので、今年から基本の食事に戻しています。今は少し良くなっています。

編集部: 現在はご主人は料理を作っていないのですか?

ノーラ:作っています(笑)。でも食べていないです。

編集部:食べていないんですか?

ノーラ:そうです。傷つけないように話しています。主人は私のことを分かってくれているので、「これ、食べなくていいよ」と言ってくれます。

ジャネットさんが読んだマクロビオティックの本

 


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