日本CI協会はマクロビオティックの創始者桜沢如一によって創設された日本で最も歴史のあるマクロビオティックの普及団体です。

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『月刊マクロビオティック』2022年4月号特集

特集 変化する食品産業と植物性たんぱく「Veggie Meet」

 

マクロビオティックにおける代替肉「コーフー」

クッキングスクール リマ 校長 森 騰廣

 

マクロビオティック料理は、この日本では皆さんが住んでいる土地で昔から伝わっている伝統料理がベースになっています。そして、そこに陰陽を考えて作りだされた料理がマクロビオティック料理です(作法では禅の作法や小笠原流の作法を参考にされています)。

それは海外でも同じで、桜沢里真先生はフランスで生活をされていた頃はフランスの伝統料理を調べ、それをマクロビオティック風にアレンジしてパーティーや健康学園(※)、料理教室でお出しして現地の方々にたいへん喜ばれたと聞いています。

私がこれまでに陰陽が考えられて凄いと感動した料理には「鯉こく」や「鮭の頭と大豆の煮物」などの動物性を使った料理、「長葱と車麩の煮物」や「茄子の味噌煮」、「小豆昆布」があります。

そしてもう一つ、「コーフーカツ」も感動しました。

このカツは、私がマクロビオティックを始めたばかりの当時一番のご馳走でした。ですからパーティで出されますともうそれは取り合いになってあっという間になくなるという、とても美味しい一品でした。

その理由は作り方が凄くて、たいへん時間と手間と愛情がかけられているからです。

小麦たんぱくのグルテンを強火で90分以上も蒸して、その後一度高温の油で揚げて、それから出し汁と醤油で長時間煮て味付けをします。それに溶き粉とパン粉を付けてトンカツのように油で揚げたものです。

どうです? 聞いただけで作り方が想像出来ますか? 調理作業が多くて混乱しませんか?

このカツに感動した理由はその美味しさだけではなく、その理にかなった作り方です。消化があまり良くない小麦たんぱくのグルテンが原材料ですからしっかりと火を入れて揚げなくてはいけないので、90分蒸す→揚げる→長時間煮るという調理が必要なのです。

また植物性で陰性なたんぱく質ですから、それを動物性たんぱく質に負けないくらいの陽性な料理に変化させるためというマクロビオティック料理の原点がここにはあります。

もともと小麦たんぱくのグルテンを使って作られたものをコーフーと言いまして、これは中国から伝わりあちらの精進料理である素菜料理(普茶料理)のお肉もどきとして今でも活用されています。

コーフーを細かく切ってミンチのようにして麻婆豆腐風や焼売に使ったり、細く切って青椒肉絲風や前菜に使ったりもします(ちなみに大豆たんぱくから作られたミンチ状のものや唐揚げ風に作られたものもありますが、これらはコーフーとは呼びません)。

里真先生はこのコーフーを、単なる動物性たんぱくの代わりにヘルシーな植物性たんぱくとしてマクロビオティック料理に取り入れたわけではなく、そこにはもっと重要なことが関わっていまして、小麦という穀物から作られたたんぱく質であるということです。

動物性たんぱく質でも豆のたんぱく質でもなく、我々人間の体をバランスよく調えてくれる穀物が原材料です。それは里真先生が桜沢如一先生としっかり研究をされた上で、クッキングスクール リマのメニューの中にいろいろ取り入れられました(具体的にはコーフーカツ以外に和食や洋食でもいろいろ活用されています)。

やわらかく煮た牛蒡を大きく薄く切ったコーフーと海苔でクルリと巻いて油で揚げたものや、生姜醤油にコーフーを浸けてからフライパンで焼いた焼きコーフー、コーフーをミンチにしてロールキャベツやスタッフド・ピーマンにしたり、薄くそぎ切りにしてシチューやグラタンに入れたりと…。

リマでは今、主にこのコーフーの既製品(畑の肉やセイタン)を使って手軽に家庭でもすぐに作ってもらえる料理をいくつか伝えています。本校としては、本来の「手作りコーフーの作り方」も次世代に伝え残していきたい大切な一品でありますので、現在はアドバンスコースのカリキュラムに組み込んでいます。

ベーシックTコースやUコースを受講中の方は、アドバンスコースでしっかりと学んでください。

アドバンスコース以上を習われた方も是非、陰性なたんぱく質を陽性なたんぱく質に変化をさせる術「手作りコーフー」に改めてトライして、身に付けてください。

それはきっと本校に通われた宝物のひとつになることでしょう!

(※)健康学園:当時、体と心の健康増進や回復を目的に、多くの方を集めて自然の中で行っていた活動

森 騰廣/もり たかひろ
20歳でマクロビオティックに出会い、その後日本CI協会の研修生として入社。研修生時代はCI従業員向けの昼食作りと料理教室運営を担当しながら、イブニングクラス(夜の部)で師範科(現マスターコース)まで修了。28歳でマクロビオティック料理の講師となり、同時に出張蕎麦打ち教室も始め、全国各地を飛び回りマクロビオティックと蕎麦打ちを教える。その後クッキングスクール リマ講師を活動の軸とし、専任講師を経て現在に至る。

 

 

安全なベジミートで美味しく作る

「新しいベジミートの調理と食べ方のコツ」

クッキングスクール リマ 藤が丘校主宰 櫻井 裕子

 

昨今、世界では代替たんぱく質の爆発的なブームが起こっています。日本にもその波は押し寄せ、特に大豆ミートを
使った商品がスーパー、コンビニ、ファストフード店などで気軽に購入できるようになりました。その背景には、世界的なたんぱく質クライシス、持続不可能な食肉の生産形態の現状、動物福祉の意識の向上、健康意識の高まりなど、様々な要因が挙げられます。

現在、世界では様々な代替たんぱく質が続々と開発されていますが、日本で一般的に消費者に受け入れられているのは大豆や小麦、エンドウ豆を原料として作られた植物性たんぱく質。日本には昔から代々伝えられてきている植物性たんぱく質がありますが、その代表的なものとして豆腐や麩があげられます。第二世代としては、セイタン、コーフー、元祖大豆ミートなどで、マクロビオティック業界がその開発を牽引し、植物性たんぱく質のまさにさきがけともいうべき存在でした。

今は第三世代である「新しい肉」の時代です。肉の分子構造をナノスケールで分析し、その構造を植物性由来の素材で再構築することで本物の肉と変わらない味や食感などを徹底的に再現しようと、高加工な製造工程を経た商品が流通するようになってきました。また、健康意識が高い一般消費者がターゲットになったことで、より肉の味に近づ
けるために化学調味料や動物油脂肉エキスなどの動物由来の材料を添加する商品や、より安価にするために遺伝子組み換え大豆を使用した商品が販売されるようになってきており、安全性に疑問を感じざるを得ない事態になっているのも事実です。

しかし、一般食からマクロビオティック食への移行期には、これらの植物性たんぱく質が役に立つことは否めません。動物性たんぱく質を摂らずに自然なもの(穀物や野菜など)から十分なたんぱく質量を摂取することは可能ですが、幼い頃から動物性を日常的に摂り続けてきた現代人が肉の食感や味などに執着がある場合は、なるべく国内産で安全な原材料で作られた植物性たんぱく質を選択し、それを手軽に自分で美味しく調理する方法や、どのように食べ合わせていくかを知ることが必要になってきます。

まず、最近日本で主流になってきたベジミートを美味しく調理するには、ベジミート特有のにおいを抜くことがポイントです。乾燥タイプのものは80度のお湯に浸して戻した後、@一度水洗いをする A下味をつけてにおいを消す B粉類(葛粉、片栗粉、小麦粉など)をまぶし、下揚げするCスープやソースなどの中で煮込む、などがあげられます。

Bは焼いた肉のような食感が出ることと、トロミが出て調味料が絡みやすくなります。Cはそのまま戻したベジミートを煮てもよいですが、下揚げをしてから煮込むとさらにボリュームとコクが出ます。ほんのひと手間の下ごしらえで、グンと肉に近い味になり、きっとご家族が満足するお料理になるでしょう。

ただ、これらはあくまでも嗜好品ということを忘れずに! 食べ過ぎないようにしましょう。また、油やたんぱく質を分解し、身体からきちんと排出できるようにするためには、大根おろしや玉ねぎ、キャベツ、レモンなどを付け合わせたり、生姜やにんにく、ねぎなどの薬味と共に味付けをしたり、野菜くずで煮るなどの工夫が必要です。これらのことを念頭に置いて、新しいベジミートをご家庭の食卓に取り入れてください。

 

 


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