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Home月刊マクロビオティック > 抜粋記事〜今月のおすすめ記事

『月刊マクロビオティック』2023年1月号特集

特集 新春対談 ポストパンデミック

    さらなる飛躍の時代へ

 

 

これからはアジアの時代


森:地域としては、アジアはマクロビオティックを実践しやすいですか?

パトリシオ:そうですね。欧米の人は陰と陽がなかなか理解できないので変えるのは簡単ではないですけれど、アジアの方にとって陰と陽は、もともとあった考え方だから理解しやすいのだと思います。アジアでも健康問題や環境問題への意識が高くなってきているので、陰陽や調和した生き方、東洋の見方に興味を持つ人が増えています。中国の方からも「中国で教えてくれませんか?」と話をもらっていて、準備をしています。

私は、これからマクロビオティックもアジアの時代だと思います。

森:今、韓国がマクロビオティックブームのようです。コロナ禍前から韓国の方がたくさんリマに学びに来てくれていましたが、今は中国の方が増えています。ですから、私もこれからはもっとアジアが盛り上がってくると思っています。

パトリシオ:一年に一回英語のコースも開講しているのですが、そこから繋がって、私もコロナ禍になる前はマレーシアや韓国、中国などに何回か行って教えていました。コロナの影響があったのでやめていましたけれど、これから再開しようと思っています。

ヨーロッパも70年代から90年代くらいまでブームがありましたけれど、アジアも頑張ったらブームが起きるのではないかと思います。アジアに頑張って欲しいです。健康問題を考えた時に、テクノロジーや人工的なモノで良くしようとする欧米のやり方では、みんなを健康にするのは難しいです。陰陽や東洋の考え方、自然との調和する考え方などを食と合わせないと無理です。それに比べると、アジアの人は食が大事だと分かってきています。

森:リマの修了生がタイに移住してマクロビオティックの教室をしていますが、発酵食品の教室にはたくさんの生徒さんが来るそうです。ですから、アジアの発酵食品の盛り上がりはすごいらしいですね。

パトリシオ:アジアの人は料理の実践ができる方が多いですね。私は料理の実践はとても大事だと思っています。

森:やはり実践しないと身につかないですね。

パトリシオ:マレーシアは経済水準がまだ低いので料理をする人が多く、生徒さんは料理が結構上手です。時々日本人の生徒さんより上手な方がいます(笑)。時々写真を送ってもらうと「わぁー、頑張っているねー」と感じます。最近の日本人は、少しアメリカ人に似ています。電子レンジで温めたり、レトルトを使ったりして、面倒な料理はあまりしていないのだと思います。もちろん、頑張っている日本の生徒さんは料理が上手ですけれど、日本人の料理の力も弱っていると思います。

今がチャンスだと思います。マクロビオティックは日本で生まれたものですから、まず日本の中で繋がって、しっかり発信すればアジアに広がると思います。日本とアジアがもっと繋がれば、今度は世界から日本に学びに来てくれるようになります。

森:目指すところはそこです。しっかり繋がって、なにかできたらいいですね。

 

ヴィーガンも方向は同じ


森:今、マクロビオティックに比べてヴィーガンの方が広がっているようですが、どのように捉えていますか?

パトリシオ:ヴィーガンとプラントベースの食に対するアプローチは、大きく見たらマクロビオティックの方向と同じだと思っています。というのも健康とサスティナブルな食べ方を求めている点で共通しています。しかし考え方が至らない部分もあるように思えます。例えば、精製した砂糖がOKだったり、加工し過ぎのヴィーガン製品があったりします。それらは健康面では良いとはいえないかもしれません。でも、方向は良いと思います。

森:そうですね。同じ方向ですから、少しずつですね。リマの受講生の中にも、リマが野菜の旨味を引き出すのが上手だと聞いたので通い出した、というヴィーガンレストランの方がいます。

パトリシオ:ですから、オープンでいいと思います。アメリカでもヴィーガンやプラントベースの食事法とマクロビオティックは繋がりが強いので、日本でも繋がって欲しいと思います。方向は同じですからね。カフェやレストランでも、マクロビオティックだけだとアピールが足りないかもしれないから、ヴィーガンやプラントベースを合わせてもいいと思います。

森:お互いが良くなっていきますね。入口としてはヴィーガンからでもベジからでも、精進料理からでもヨガからでもいいので、まずはこちらの方向に向いてもらうことが大切ですね。

パトリシオ:その通りです。マクロビオティックは考え方がしっかりしているので、私はヴィーガンの方たちにもっと教えたいです。

 

東洋の精神


森:久司先生はアメリカですごく功績を上げられました。桜沢先生は、マクロビオティックは海外の人には精神的な部分は理解できない、と悲しんでいたそうですが、アメリカの方は久司先生の話を理解できていたのですか?

パトリシオ:久司先生はアメリカを変えるのが一番難しいと分かっていたかもしれません。一番難しいことをやろうとしていたと思います。久司先生は、その時は数人しか理解できなくても、何世代先でもいいので理解されればいい、という長いビジョンを持って教えていました。

森:マクロな目で見ていたのですね。

パトリシオ:以前、桜沢先生がアメリカ人に教えていた時の記事を読みました。「私が持っているものは、東洋で生まれた一番良いもの。私が持っているものは皆さんに渡したい」と言って、東洋の考え方、陰と陽の見方、エネルギーの見方、調和の生き方、食べ物は栄養だけではないことなどをアジアから世界へ広がる素晴らしいものと紹介していました。その記事を読んだときは感動しました。

ここで学んでいるマレーシアの方々は陰と陽をまだしっかり理解できませんが、欧米の人たちと比べると全然違います。欧米はまったく違う見方なので、時間がかかります。ですから、精神の部分もアジアの方が早く理解されると思います。

森:やはりアジアの方のほうが理解されやすいのですね。

パトリシオ:久司先生の話ですが、久司先生の英語の発音はあまり良くなかったので、アメリカ人は時々聴き取れない時もありました。でも、久司先生の使う英語はとても奇麗でした。現代の英語は流行の言葉と合わせるので、奇麗な英語ではなくなっています。

そこで、日本人に教える時は日本語の方が教えやすいと思って訊いたら、英語の方が教えやすいと言っていました(笑)。日本語もその時代で意味が変わったりするので、翻訳が難しいからだそうです。

 

グローバルで考えローカルから動く


森:マクロビオティックは100年くらいの伝統がありますけれど、それをどのように維持して、時代に合わせてどのように変化させていったらいいか、考えていることはありますか?

パトリシオ:それもやらなければいけないことだと思っています。もう少し頑張らなければいけない課題は、桜沢先生が教えていたことを現代のデータや今起こっていることと照らし合わせて、現代の人にどのようにして理解してもらえるようにするか、ですね。使っている言葉も大事だと思います。

森:身土不二、一物全体、陰陽調和ですよね。

パトリシオ:そうです。それを説明するのに、現代の言葉と合わせたりすると、その言葉の価値や意味が理解されやすくなると思います。私は日本の漢字がすごく好きですが、現代の人から見ると古いと思われてしまいますね(笑)。

先日、講師の方たちと、これからどういう言葉を使ったら良いか話をしていたら「グローカル」という言葉が出てきました。「グローバルで考えましょう! でもローカル(地元)で何かしましょう!」ということです。環境問題も食の問題もグローバルで見る、でもローカルでやらないと何も変わらない。このコンセプトは英語では「グローカル」ですけれど、どのような日本語にしますか?(笑)。

森:それを日本語にするのは難しいですね(笑)。

パトリシオ:でも良い言葉でしょう?

森:良い言葉ですね。見方は大きく行動は身の回りからということは、陰と陽を合わせるということですね。

たしかに、現代の人は「マクロビオティック」という言葉は海外から来たと思っているくらいですから、現代の人に分かりやすい言葉を使う必要がありますね。

 

力を合わせてチャンスを掴む


森:2023年に何かやろうとしていることはありますか?

パトリシオ:今はWEBサイトを日本語と英語を分けたいと思っています。やはり日本人には日本語が良いですし、海外の人向けには英語でグローバルマクロビオティックという感じにしたいと考えています。

それから、マクロビオティックは和食ベースの料理が多いので、それも広めたいと思っていますけれど、海外の食文化や身土不二も合わせなければいけない、と考えています。

日本人にとって大事なことは、本物の和食を見直すことです。日本の和食は素晴らしい食文化ですから、それを見直せば、だいたいマクロビオティックですよね(笑)。

森:本当にそうです。パトリシオは日本人よりも日本人の心が分かっていますよね(笑)。

パトリシオ:日本に長く居るので、分かってきたことがたくさんありますね(笑)。

森:マクロビオティックは陽性な求心力があって、久司先生が唱えたOnePeaceful World(一つの平和な世界)を目指して人が集まってくると思うのです。今マクロビオティックを教えている方たちはバラバラに活動されていますが、集まったらすごい力になると思っています。ですから、ぜひリマとも協力していきましょう。

パトリシオ:嬉しいです。もっと繋がればいろいろな見方も聞けるし、他の人の経験や今やっていることを聞くことも出来ますし。

森:私はベーシックT、ベーシックU、アドバンス、マスターコースを担当していますが、「私ばかりではなく、いろいろな先生からも学んでください」と言っているのですよ。

パトリシオ:私も同じです。リマまたは他の先生からも料理を学んだらいいですよ。リマでは素晴らしい和食スタイルのマクロビオティック料理をされていますね。それに料理は素晴らしい芸術です。常にスキルを磨き、新しいアイデアを試すことが求められると思います。私も日々精進しています(笑)。それに、陰陽の学びは終わりがないですね。いろいろな見方があるから、いろいろな先生から学んだ方がいいです。

森:「私もパトリシオのところもいいよ!」と言っています(笑)。

いろいろな先生から学んで、自分のマクロビオティックを作って欲しいと思っています。

パトリシオ:その通りです。

森:今年、来年と今がチャンスなので、力を合わせてマクロビオティックを広めていきましょう。すぐには難しいかもしれないですけれど、交流したりコラボしたいですね。

パトリシオ:はい。日本に来た時と今も、私の気持ちは変わりません。何かしたいです。

れから食と健康の問題はグローバルになって、ますますマクロビオティックの使命が大きくなると思いますので、もっと頑張りたいです。

森:頑張りましょう! 本日はありがとうございました。

 

 

森 騰廣/もり たかひろ

20歳でマクロビオティックに出会い、その後日本CI協会の研修生として入社。研修生時代はCI従業員向けの昼食作りと料理教室運営を担当しながら、イブニングクラス(夜の部)で師範科(現マスターコース)まで修了。28歳でマクロビオティック料理の講師となり、同時に出張蕎麦打ち教室も始め、全国各地を飛び回りマクロビオティックと蕎麦打ちを教える。その後クッキングスクール リマ講師を活動の軸とし、専任講師を経て現在に至る。

パトリシオ・ガルシア・デ・パレデ

マクロビオティック・スクール・ジャパン ディレクター・料理講師、教育者、シェフ、著者。スペインで母親の指導を受けて5歳からマクロビオティックを始める。アメリカのクシ・インスティテュートで学び、久司道夫氏・アヴェリーヌ偕子氏に師事。1990年代後半に来日後、クシガーデン主任シェフ、チャヤ・マクロビオティックのエクゼクティブ・シェフなどを歴任。その後、クシ・インスティテュート・オブ・ジャパンのエジュケーショナル・ディレクター兼主任講師を務め、現在はマクロビオティック・スクール・ジャパンのディレクター兼料理講師として活動中。クックブックや雑誌、新聞などに、マクロビオティックの食事法や健康的なライフスタイルに関する記事の執筆活動を行う。著書は「砂糖を使わないお菓子」、「パトリシオのハッピー・マクロビオティック・スウィーツ」。

 

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