日本CI協会はマクロビオティックの創始者桜沢如一によって創設された日本で最も歴史のあるマクロビオティックの普及団体です。

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月刊「マクロビオティック」磯貝昌寛の正食医学

磯貝昌寛の正食医学

 

第105回:自然治癒力を高めるマクロビオティック

 

「自然治癒力を高めるマクロビオティック 基礎編」

昨年から取り組んでいた新著が、出来上がりました。食養に出会って30年、大森英桜先生と奥様の一慧先生との出会いから始まる食養人生は一風変わった愉快なものでしたし、父のようにお世話になった石田英湾先生がいなくては今の自分はいないと深く感じています。また、「はじめ塾」の和田重宏先生、正宏先生に出会わなければ、和道という道場がイメージできませんでした。兄弟子の伊藤誠先生、國清拡史先生の食養指導の経験も大きな学びになりました。

日本CI協会で活動させていただくことになったのは、前会長の故・勝又靖彦先生にお声がけいただいてのご縁です。

食養指導に携わって20年、この間に多くの人たちに関わらせていただきました。仮死状態で生まれた虚弱な私は、病気への共感から、食養に救いを求める多くの人たちと関わってきました。末期がんや難病といわれるALS( 筋萎縮性側索硬化症)、多発性硬化症、関節リウマチ、膠原病、潰瘍性大腸炎など、今もなお増えている病気の方々。うつ病、統合失調症などの精神疾患の方々。アトピー、喘息などのアレルギーの方々。不妊症の方々とも数多く関わってきました。

関わった方々がみな問題を克服していたら、それはまさに奇跡的なことです。残念ながら改善が難しかった人たちがいることも現実ですが、それでも現代医療ではどうにもならなかった病気の方が回復することも少なくないのですから、食養の力には本当に驚かされます。

ここ数年の食養指導で、日々の食養を基本に時々の断食と塩断ちの実践が体質改善には欠かせないものだと確信しています。多くの病気で時々にでも断食と塩断ちを組み入れていかないと上手に回復していかないのです。それが難病になればなるほど大事になってきます。

本書はこの20年で体験したこと、学んできたことを、私の食養人生の中間報告としてまとめたものです。副題は「正食医学の理論と実践」となっており、本誌で2012〜2018年に書いた「磯貝昌寛の正食医学」をベースに、改めて書き
下ろしました。師匠の大森英桜から受け継いだ正食医学の現代的な応用を本書で解説しています。

大森の遺した5つの体質論はまさに偉業だと、年を経るごとに感じています。5つの体質論は食養指導を深め、多くの人を救ってきたと確信しています。もちろん、陰と陽のシンプルでスマートな思考法がベースです。シンプルを示す、禅的な陰陽を基本に、5つの体質論を応用することが現代のマクロビオティックでは大切なのではないかと思うのです。

新型コロナウイルスの出現で、社会は大きな転換期を迎えています。身土不二を基本とする経済に近づきつつあります。一方、西洋の価値観と東洋の価値観が合流する、東西融合の新時代へも踏み込んだのではないかとも感じるのです。桜沢如一の遺した世界観に大きく一歩近づいたのが、今ではないでしょうか。東西の融合は、陰陽で考えるところの中庸ではないかと思うのです。この中庸の大切さを本書では数多く触れています。

僭越ながら、現代の食養・マクロビオティックの最先端の情報を載せています。多くの人の刺激になり、食養・マクロビオティックがより良き社会の一助になれば幸いです。

全国の書店でお求めください。

 

ウイルスと人間

人間とウイルスは本来、共存関係にあります。胎児の胎盤を作るのにもウイルスは重要な役割を果たしているようですから、人間はウイルスなしには存在しえないのです。胎盤だけではありません。血液や血管、様々な臓器に至るまで、ウイルスの働きなしに人間は存在しないのです。

ウイルスは宿主である動物に住み着いて命を継承していきます。細菌はエサがあれば自己増殖できるのですが、ウイルスは宿主がいないと生存できないのです。寄生した動物が死んでしまえばウイルス自らも死んでしまいますから、ウイルスにとっても宿主である動物には長生きしてもらいたいのです。ウイルスが生命の進化に不可避的であった理由がそこにあります。

ではなぜ、新型コロナウイルスは私たちの命を脅かす存在だと言われるのでしょうか?

ウイルスと宿主には相性の良い悪いがあるといいます。「宿主の壁」と言って、人間に適したウイルスと豚や牛、鳥、コウモリなど、それぞれの動物に適したウイルスは違うというのです。生物は昔から棲み分けをしてきたのには理由があったのです。この壁が低くなってしまうと、ウイルスは壁を乗り越えて、他の動物に安易に侵入するようになります。するとウイルス同士の生存競争がはじまり、かつウイルスと生物の適合反応が勃発するのです。生物にとってはそのウイルスを迎え入れるか、追い払うかの判断をしなくてはなりません。この時に私たちは様々な症状を発症するのです。それが発熱、炎症、痰、咳、下痢、倦怠感などの諸症状です。

この時に、すでに体の中で症状が出ていたら、火に油を注ぐように、体全体がものすごい炎症を起こすでしょう。新型コロナウイルスが引き金になって亡くなっている人の多くが基礎疾患を持っているというのはこのような理由からです。

宿主の壁を低くしてきたのが、家畜制度と肉食です。安易に想像できるように、異種動物である家畜が人間の近くに居れば、ウイルスは飛び越えやすいものです。さらにはその家畜を食べてしまったならば、ウイルスはさらに侵入してくるでしょう。

昔から家畜動物を神様に見立てて清潔感を保ち、労働の手助けとして共に暮らしていたのは、宿主の壁をある一定に保ち、ウイルスの侵入を防いでいたと考えられます。さらに、伝統的な宗教の多くは肉食を禁じているのは無秩序なウイルスの交換を防いでいたとも考えられるのです。聖書や仏典を読むと「すべからず」が多いのですが、ウイルスとの関係を今回のように痛感すると多くが納得のいくものばかりなのです。

人間がウイルスと共存していくためには、人間本来の食性を基本とすることです。穀物と旬の野菜や海藻、伝統的な発酵食品を中心に食して、簡素で豊かな食生活を日々の基本としていれば、どんなウイルスも怖いものではなく、有り難いものです。ウイルスは人間の本来の生き方を気づかせてくれているのです。

 

プロフィール

磯貝昌寛/いそがい まさひろ

1976年群馬県生まれ。15歳で桜沢如一「永遠の少年」「宇宙の秩序」を読み、陰陽の物差しで生きることを決意。大学在学中から大森英桜の助手を務め、石田英湾に師事。食養相談と食養講義に活躍。「マクロビオティック和道」主宰。

 

 

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